東京都自動車整備振興会第18回通常総会 | |
![]() 会場風景 |
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東京都自動車整備振興会の第18回通常総会を、去る5月24日(木)、新宿区百人町のホテル海洋において開催した。 | |
●福井会長の挨拶● | |
「私達業界のバックボーンとなっている道路運送車両法が制定されたのは、昭和26(1951)年である。それから満50年の歳月が経った。 そのように半世紀の歴史の積み重ねの上に、今日の業界がある。 その間に商工組合、政治連盟が誕生し、大小の振興会も合併した。 事務局職員も常勤理事を始め、多くの方々が携わって、今日を迎えた。会員もあらかと二世となった。そうして3団体がそれぞれの役割を担い、今日まで来た。 一連の規制緩和も行われ、業界は車が変わってしまったように、すっかり様変わりしてしまった。 このような変化を背景に、小泉首相の言う、正に『米百俵』の精神で、教育事業と情報化(IT革命への対応)に業界の将来を託し、教育施設並びに新会館の建設が企画され、10年に及ぶ準備の上に、先般4月4日に漸く着工の運びとなったのである。 業界ばかりではなく、今日のわが国経済も、発行国債の格付けが引き下げられたことが象徴しているように、種々な面での国力の低下が叫ばれている。 デフレで物価が下がっているので、仕事さえ確保されれば、こんな住み良い時は無いとでも言えるが、この10年間、特に前半の5年間は、日本の社会、経済の再生を賭けた激動の時代になると予測されている。 私達はこうした中で、ユーザーの支持を失わぬよう、その志と使命を大いにPRして参らねばならない。 私達が整備済車として誇り高く貼っているGOODマークの実績が、前年に比べて低いという状況は、会員の認識及び意識が問われていると考えねばならない。 異業種からの新規参入が、まだあるという業種はそう多くはない。それだけ魅力があるとみられている業界である。 プロである私達は当然この競争社会を勝ち抜いてゆかなければならない。 最後になるが、三宅島並びに伊豆諸島群発地震へのご支援を、多方面から頂戴致し、ここの改めてお礼を申し上げたい。」と述べた。 |
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![]() 福井会長の開会挨拶 |
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●議案審議● | |
議事に入り、議長として薬丸義朗氏〔中央商工(株):渋谷支部〕、小林利男氏〔(株)小林自工:八王子支部〕の両氏を選任した。 質疑応答では「会費未納会員の処理について」「ダイヤルステッカー、GOODマークのステッカーの横流しについて」等の活発な質疑が行われた。
質疑の主な内容は「国土交通省主催の法定研修、講習に関する国からの事務委託費と納税確認業務における収入との対比について」「大手自動車メーカーによる格安整備パック商品について」「自動車整備事業者を守る法律の整備について」「練馬検査場管内における軽自動車検査場の設置について」等であった。 最後に第5号議案である教育会館建設に係る基本仕様案承認の件が上程され、「教育会館建設後の維持管理費等について」等の質疑応答の後、原案どおり承認可決された。 審議事項 第1号議案 平成12年度事業報告案承認の件 |
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●整備3団体合同懇親会● | |
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続いて、東整振、都整商、東政連による整備3団体合同懇親会を開催した。
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●磯田壯一郎 関東運輸局長 祝辞(扇千景国土交通大臣祝辞代読)● | |
![]() 祝辞を述べる磯田運輸局長 |
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当日は、関係官庁から多数ご来賓としてご臨席を賜り、ご来賓を代表して挨拶に立った磯田壯一郎関東運輸局長は扇千景国土交通大臣の祝辞を代読し、「振興会、商工組合並びに会員、組合員の皆様におかれては、常日頃より、私共国土交通省に対して、一方ならぬご理解、ご協力を賜り、厚くお礼申し上げるとともに、自動車の安全の確保及び公害の防止に大きく貢献されておられることに、心から敬意を表す次第である。 また、昨年発生した三宅島を始めとする火山災害等による被災者の方々には、心からお見舞い申し上げる。 我が国の自動車保有台数は、平成13年3月末で7,580万台を超え、東京都においても462万台となっており、自動車は今日の経済・社会の維持、発展はもとより、私どもの身近な生活においても欠かすことのできないものとなっている。 しかしながら、このようなモータリゼーションが進展するなか、交通事故による死者数は1万人を下回っているものの、事故の発生件数や負傷者数は増加しており、依然として厳しい状況が続いている。 また、自動車の排出ガス、特にディーゼル車から排出される黒煙や自動車騒音等による公害問題については、これまで逐次規制を強化するなど対策を講じているところであるが、交通量の増大等によりこれまでの対策の効果が相殺される等、厳しい状況に直面しており、さらには、地球温暖化対策や、使用済み自動車の処理方法、自動車部品のリサイクル等、解決しなければならない問題が山積している。 このような背景から『人と車と環境との調和のとれた車社会』の形成を図るため、自動車の安全確保との公害の防止の一端を担っている自動車整備業界の社会的役割は、益々重要となっている。 国土交通省においては、振興会をはじめ、関係機関、関係団体等のご協力をいただき、本年も昨年に引き続き『点検整備推進運動』や『不正改造車を排除する運動』を展開し、自動車なんでも相談、街頭検査等の機会をとらえて、自動車ユーザーの保守管理責任を含め、自動車の適正な使用について広く一般ユーザーへの意識の高揚を図っているところである。 次に、自動車検査の独立行政法人化については、現在、国土交通省において平成14年度前半への移行に向け、細部の検討を行っているところである。 移行にあたっては、引き続き公正、厳正な検査を維持することはもちろんのこと、申請等で利用者にご迷惑をおかけすることのないよう万全の措置を講ずることとしている。 このような状況の中、自動車整備業界を取り巻く情勢としては、トラック等の初回の車検の有効期間が2年に延長されたこと等の影響により、本年5月以降厳しい環境にあるが、定期点検の必要性のアピールをはじめ、ユーザーニーズに応じた点検整備サービスの提供に努めるほか、高度な技術による的確な整備と分かりやすい整備内容、整備料金により、自動車ユーザーにより一層、理解と信頼を得られるよう目指して頂きたいと思う。」と述べられた。
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引き続き菱沼副会長の乾杯の音頭により懇親会に入った。
当日は、厳しさの中にも和やかさが漂う会場内での懇親が進められ、塩沢副理事長の中締めにより、平成13年度の通常総会は幕を閉じた。
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