NO.227 平成8年6月15日号

1.平成7年整備業実態調査,総売上高は6兆5,693億円
2.日刊ゲンダイへ,「改正車両法後の問題点と点検整備啓蒙」のための  パブリシティー記事を掲載
3.山下自交通局長会見,指定工場での検査合否情報の導入,8年度中に  実施
4.限定認証,来年3月スタート(燃料油脂新聞より)
5.ユーザー車検時代到来,軽自動車検査協会ハード・ソフトの充実
6.ユーザー車検と通常車検,使い分けが必要に(燃料油脂新聞より)
7.「豊かな自動車社会を推進する議員連盟」名簿について
8.平成8年度自動車点検整備促進全国キャンペーンのスローガン決定

1.平成7年整備業実態調査,総売上高は6兆5,693億円

 運輸省はこのほど,平成7年の「自動車分解整備事業実態調査結果」をまとめた。

 それによると,総売上高は6兆5,693億円で前年比2,390億円,3.8%の増加となり,過去最高となった。

 また,平成7年現在の事業所(認証工場)数は8万3,198工場で前年に比べ219工場,0.3%の微増。企業数は7万753企業となり880企業,前年比で1.3%増え,初めて7万社を越えた。

 整備要員の平均年齢は,専業40.4歳,兼業37.8歳,ディーラー27.5歳となり,整備要員の高齢化は依然として続いている。

 ■整備売上高               65,693億円

  ■企業数                 70,753企業

  ■事業所(工場)数             83,198工場

  ■整備要員(工員)数            388,339人

  ■1事業所当たり整備要員  4.7人

  ■換算車両数  72,868千台 

  ■整備作業教指数  104

  ■整備要員一人当たり年間整備売上高(平均) 17,049千円

  ■整備要員平均年齢(平均) 35.9歳

  ■年間整備要員給与(平均) 3,803千円

 平成7年の自動車分解整備業の実態調査の概要は「資料1」のとおり。


2.日刊ゲンダイへ,「改正車両法後の問題点と点検整備啓蒙」のためのパブリシティー記事を掲載

 平成8年度法規税制対策事業の一環として,マスコミ媒体を利用したパブリシティー活動を展開しているところであるが,去る6月13日(木)付けの「日刊ゲンダイ」において,「約1年が経過した新車検制度,問われるカーオーナーの自己管理意識」と題した記事を掲載した。

 パブリシティー記事の概要は,「昨年7月に車両法が改正され,点検整備が車検の前後を問わないこととなったが,これによりユーザー車検は急増している。しかし,そうした傾向に不安を投げかける声も大きい。本当の意味での点検整備は専門の知識と技術が必要になる。こと,車検に関しては安全はお金で買うという感覚が必要ではないだろうか」というもの。

 6月13日(木)付けの「日刊ゲンダイ」記事は「資料2」のとおり。


3.山下自交通局長会見,指定工場での検査合否情報の導入,8年度中に実施

 運輸省山下自動車交通局長は記者会見において,新たに推進する指定整備工場での検査合否情報提供サービスの導入方針を明らかにした。

 「ニューサービスは検査員の業務量増大につながるので講習の実施や,1台の車両を複数の検査員で点検整備できるような運用面での改善措置が必要になる。ユーザーに対しても点検結果に応じた整備選択の手続きなど難しい問題があるので,目下運輸局とともに具体化に向けたチェックを実施している」,また「指定整備規則第8条に関連した『同一検査員が点検と完成検査を行う』との規定の運用を見直す意向」を明らかにし,「合否情報提供の促進に向けては,ベースとなる体制整備が必要であり,地方運輸局を通じて検査員の資格取得の講習を受けてもらうように整備業界に要請している。指定資格を取りやすくするため,受講者を増やしたい」と述べた。

 5月31日付けの「日刊自動車新聞」並びに「交通毎日新聞」記事は「資料3」のとおり。


4.限定認証,来年3月スタート(燃料油脂新聞より)

 ガソリンスタンド業界の専門誌である「燃料油脂新聞」(6月11日付け)によると,『分解整備の定義がネックになって,石油販売業者が車検参入する際に課題となっていたブレーキ系統の点検が,自動車整備業の規制緩和による「限定認証」という新制度のもとで来年3月1日からスタートすることがほぼ固まった。運輸省自動車交通局では,8月23日までに従来の分解整備の定義(原動機の取り外しや動力伝達装置の整備など7項目)の見直しを行い,来年2月半ばまでに限定認証制度の運用基準の細目を作成する』と報道している。

 6月11日付けの燃料油脂新聞の記事は「資料4」のとおり。


5.ユーザー車検時代到来,軽自動車検査協会ハード・ソフトの充実

 5月17日付けの日刊自動車新聞報道によると,「軽自動車検査協会は今後,軽自動車のユーザー車検が大幅に増えるとの見通しを明らかにした。「近い将来,事務所によっては持ち込み検査のうち半数を占める」と見込んでいる。実際,95年度の実績をみると全国の事務所のうち,ユーザー車検率の高い福岡事務所は持ち込み検査に占める割合がすでに30%となっている。このため,軽検協はハード・ソフト面でユーザー車検対応の大幅な充実を図るとしている。

 5月17日付けの日刊自動車新聞記事は「資料5」のとおり。


6.ユーザー車検と通常車検,使い分けが必要に(燃料油脂新聞より)

 6月7日付けの燃料油脂新聞によると,「7月の車両法改正以後,ユーザー車検代行に積極的に取り組んでいるSSが急増している。しかし,ユーザー車検を選択するドライバーは,通常の車検より安い料金で行えることが魅力である。しかし,通常車検を希望するユーザーは,完全な整備を求めている。そこで,ユーザーニーズを把握して,ユーザー車検と通常車検を使い分ける必要がある」と報道している。

 6月7日付けの燃料油脂新聞の記事は「資料6」のとおり。


7.「豊かな自動車社会を推進する議員連盟」名簿について

 平成6年2月に,新生党によって設立された「豊かな自動車社会を推進する議員連盟」(略称:自動車議連)は,政局の異動等の理由から,いままで事実上の休眠状態であった。

 先の政党再編成により,新たに「新進党」が設立され,これにより自動車議連も新たな見直しが行われ,奥田敬和議員を会長,泉信也議員を事務局長として,現在124名の議員がこれに参加し,税制,規制緩和,運賃・料金,経由等の諸問題について取り組むこととなった。

 今般,自動車議連より,各都道府県自動車整備政治連盟会長宛に,同議連の取り組み並びに参加議員のお知らせ(名簿)があった。

 「豊かな自動車社会を推進する議員連盟」参加議員名簿は「資料7」のとおり。


8.平成8年度自動車点検整備促進全国キャンペーンのスローガン決定

 平成8年度の自動車点検整備促進全国キャンペーンは,例年どおり9月,10月の2カ月間にわたり実施されるが,このキャンペーンに使用される“スローガン”がこのほど決定した。

 なお,このスローガン募集については,全国より10,104通の応募があった。

  ■ 平成8年度自動車点検整備促進全国キャンペーンスローガン

   『安心は 自分でつくろう 点検で』