NO.237 平成8年12月1日号

1.平成8年版自動車整備白書が発刊される
2.第9回日米規制緩和等WGの米側要望書について
3.整政連,日整連,整商連の3団体,「平成9年度税制要望書」を自民  党に提出
4.ユーザー車検で違法代行,無資格業者書類送検される
5.「平成8年 陸運及び観光関係従事者 関東運輸局長表彰」,本会から2  名の方々が受章
6.12月の行事予定 (12月27日現在)

1.平成8年版自動車整備白書が発刊される

 平成7年6月末における「自動車分解整備事業実態調査」の集計結果をもとに編集された「平成8年版自動車整備白書」が日整連より発刊された。

 それによると「前回及び今回の調査結果からみた整備市場は,需要側面からみると,拡大基調を維持しており,総整備売上高は,6兆5,693億円,前年対比3.8%(2,390億円)増と引き続き増加傾向を維持し,9年連続して史上最高記録の更新を続けている。一方供給面においては,企業数,事業所数は引き続き微増であったが,整備要員数については,前年対比1,277人,0.3%減と減少に転じている。今後の整備市場については,平成7年7月から改正道路運送車両法が施行され,自家用乗用車等の6カ月定期点検の義務付けの廃止,定期点検項目の簡素化等,「検査及び点検・整備制度」の見直しにより大きな影響を受けることが懸念される」と指摘している。

 平成8年版整備白書の概要は以下のとおり。

1)整備売上高

 総整備売上高は,前回に比べ,やや持ち直しの傾向はみられるものの,増加率は3%台と伸び悩んでいる。

 総整備売上高は,6兆5,693億円,前回に比べ,2,390億円,3.8%の増加と,引き続き増加傾向を維持,9年連続して史上最高記録の更新を続けている。

 業態別にみれば,専業の増加率は6.7%増(前回は1.3%増)と堅調な推移を示し,ディーラーも4.3%増(同1.4%増)と,いずれも前回に比べ増加率は上昇傾向を示している半面,兼業は0.3%増(同0.7%増)と依然増加傾向は続いているものの,増加率は低下傾向を示している。

 さらに,自家は5.5%減(同4.8%減)と3年連続の減少,減少幅の拡大傾向が続いており,依然として,やや不振の推移が続いている。

2)企業数・事業場数

 企業数・事業場数は,引き続き,全体としては微増の傾向が続いている。

 企業数は,70,753企業と初めて7万の大台を超え,前回に比べ880企業,1.3%増と微増ながら,増加数・増加幅ともに,前回より増勢はやや高まっている。

 また,事業場数は83,198事業場,同219事業場,0.3%増にとどまり,ほぼ前回並の推移を示している。

 業態別にみれば,企業数については,専業・ディーラーは引き続き増加傾向を維持している半面,兼業・自家は減少傾向を続けている点,前回とほぼ同様の推移を示しているが,自家についてはやや下げ止まりの傾向がうかがわれる。

 事業場数については,増加傾向を維持しているのは専業のみ,兼業・自家に加え,ディーラーも7企業減と微減ではあるが,減少傾向に転じている。

3)整備関係従業員数,整備要員数

 整備関係従業員数,整備要員数は,いずれも6年ぶりに減少傾向に転じている。

 従業員数は,550,091人,前回に比べ,2,618人,0.5%減,整備要員数は,388,339人,同1,277人,0.3%減といずれも僅かではあるが減少傾向に転じている。

 業態別にみれば,増加傾向を維持しているのは専業のみ,ほかは軒並み減少傾

4)整備作業量指数

 整備作業量指数は再び上昇傾向に転じている。

 整備作業量指数(昭和50年=100)は,104で,前回に比べ4ポイント上昇と,3年ぶりに再び上昇傾向に転じている。

5)整備要員の平均年齢

 整備要員の平均年令は引き続き上昇傾向にある。

 整備要員の平均年令は35.9歳,前回に比べ,0.5歳の上昇,上昇幅は,前回(0.2歳)に比べ,0.3ポイント高まっている。

 業態別にみれば,専業・兼業は依然上昇傾向が続いているものの,いずれも0.3歳上昇とほぼ前回並みの水準にとどまっているのに対し,ディーラーは,0.4歳(前回0.3歳)上昇とやや加速傾向がみられることが目立っている。

 ちなみに,ディーラーの上昇傾向は平成5年以来,3年連続しており,この間の上昇幅は0.9歳に達している。これが平均年令の上昇を加速する要因の一つとみることができる。

6)整備要員の給与

 整備要員の年間平均給与の額は380万円台に入った。

 整備要員1人当りの年間平均給与は3,803千円と380万円の大台を超えたが,前回に比べ1.7%上昇と,増加率は,ほぼ前回(1.6%)並みの落ち着いた推移を示している。

 業態別にみれば,専業は1.4%増(前回比0.5ポイント低下),兼業は1.5%増(同0.3ポイント低下)といずれも増加率の低下傾向を続けているのに対し,ディーラーは2.4%増(同1.3ポイント上昇)と回復傾向を示していることが目立っている。

7)以上整備市場は,需要側面からみれば,やや持ち直しの傾向はうかがえるものの,堅調な推移とはいい難く,むしろ,停滞基調の中で若干の明るさが みえる程度と受け止めるべきであろう。

 この背景には,国内景気局面の変化,とくに平成6年後半以降,国内新車販売市場が回復過程に入り,これに伴い保有車両数の増加率が下げ止まっていること,また,道路運送車両法改正の施行を目前に控えての売り上げ確保のための企業努力の集積を反映している面もあるものとみられる。

 一方,供給側面では,企業数・事業場数ともに,微増,横ばい傾向での安定的推移を続けているものの,従業員数・整備要員数が平成元年以来6年ぶりにマイナスに転じていることは,とくに,注目に値する点といえるであろう。

 業態別にみれば,前回に引き続き兼業,ディーラー,自家の従業員数・整備要員数が減少傾向にあり,しかも,その減少幅が前回に比べさらに拡大していることによるものとみられる。

 しかし,業界全体としての従業員数,とくに,整備要員数の純減は,貴重な経営資源の業界外への流出を意味するものであり,供給力確保の面からすれば,見過ごすことのできない減少であることを指摘しておきたい。

 ちなみに,整備士数は303,956人,前回に比べ6,847人,2.3%増と,引き続き一定のべースで増力傾向が続いており,資格者確保の面からは評価に値するであろう。

 なお,市場動向については別項で要員分析等,詳しく検討することとするが,調査時が改正車両法の施行直前であったことも踏まえ,今回の調査結果は,慎重に受け止めるべきであろう。


2.第9回日米規制緩和等WGの米側要望書について

 「第9回日米規制緩和等WG」が11月19日から11月20日にかけて,東京において開催されたが,ここにおいて,米側は新たに要望書を提出した。

 それによると,『1)直ちにブレーキとトランスミッションを分解整備の定義から削除すること2)安全,公害防止の観点から必要のない部品全てを分解整備の定義から削除するよう,1996年8月の全般的見直しを変更すること。』となっている。

 第9回日米規制緩和等WGの米側要望書は「資料1」のとおり。


3.整政連,日整連,整商連の3団体,「平成9年度税制要望書」を自民党に提出

 整政連,日整連,整商連の3団体は,11月1日,3団体連盟で自由民主党政務調査会宛に「平成9年度税制要望書」を提出した。

 要望書の主な内容は,(1)中小企業者に対する,機械の特別償却の適用期間の延長,機械等の割増償却の適用期間の延長,基盤強化税制の適用期間の延長(2)自動車取得税の廃止と,消費税率引き上げとの負担調整(3)道路特定財源を他の財源に転用することの反対等となっている。

 整政連,日整連,整商連3団体が要望した「平成9年度税制要望書」は「資料2」のとおり。


4.ユーザー車検で違法代行,無資格業者書類送検される

 ユーザー車検代行業者が行政書士の資格を持たずに,車検関連書類の記入を代行した疑いで,愛知県警は代行業者社長らを書類送検した。

 11月5日付けの中日新聞によると,「規制緩和で急速に普及しているユーザー車検代行に関連し,名古屋・中川署は,行政書士の資格を持たずに,官公署に提出する車検関連書類の記入を代行し料金を得ていた東京都品川区に本社を持つ代行車検業者を,行政書士法違反の容疑で名古屋地検に書類送検した。ユーザー車検に絡んだ同法による摘発は東海3県では初めて。」

 関連新聞記事は「資料3」のとおり。


5.「平成8年 陸運及び観光関係従事者 関東運輸局長表彰」,本会から2名の方々が受章

 去る11月26日(火),横浜市開港記念会館講堂において,業界振興のために尽力されてこられた方々におくられる,「平成8年 陸運及び観光関係従事者 関東運輸局長表彰式」が執り行われ,本会から次の2名の方々が受章の栄に浴された。

所 属 事 業 所 受章者名 支部
東京日産自動車販売(株 新井 泰延 杉並
日産プリンス東京販売(株 小松 正則 品川


6.12月の行事予定 (12月27日現在)

12/1日

2月

3火 練馬ブロック支部長連絡会 池袋 白雲閣 18:00

  フジTV「めざましテレビ」生放映 亀戸 協和自動車亀戸工場 5:30

  ◇検定学科試験 北品川 整備会館 9:00

4水 ニューサービス説明会 横浜 関東運輸局 14:00

  情報ネットワーク対策委員会 15:00

  大田支部マイカー点検教室反省会 蒲田 ア・ペア 18:00

5木 日整連情報研究会 山形 ホテルキャッスル 13:45

  指定工場協議会 渋谷 健保会館 14:00

  品川ブロック指定工場部会幹事会 渋谷 健保会館 18:00

6金 施設整備検討委員会 渋谷 健保会館 12:00

  合同支部長会 渋谷 健保会館 15:00

  練馬ブロック指定部会役員会 池袋 東方会館 17:30

  府中支部忘年会 府中 ルミエール府中 18:30

  多摩自協研修会 国立 三多摩自協会館

  江東支部検査員研修 東陽町 サニーサイドホテル

  足立支部検査員研修 綾瀬 玉姫殿 15:00

7土 調布狛江支部経営セミナー 調布 コスモプラザ鹿鳴館 17:30

8日

9月 検査登録連絡会 大久保 ホテル海洋 15:00

  八王子ブロツク指定部会役員会 八王子 なか安 16:00

  豊島支部会 池袋 大東京火災 18:00

  多摩ブロック会 立川 立川グランドホテル 14:00

11水 日整連理事会 八重洲 ホテル国際観光 13:30

  講習専門委員会 北品川 整備会館 11:00

  品川ブロック支部長副支部長合同連絡会 渋谷 健保会館 15:00

                    (懇親会18:00 恵比寿東天紅)

  練馬車検場構内連絡会 練馬 登録事務所 16:30

12木 執行部会議 渋谷 健保会館 12:00

  東政連幹事会 渋谷 健保会館 15:00

  認証書交付式 東大井 支局 13:00

  足立ブロック青研

13金 関東ブロック教育担当者会議 千葉 鴨川館 14:00

  葛飾支部指定工場研修会 立石 シンフオニー 16:00

14土

15日 八王子ブロック正副支部長会 石和 ホテル くにたち 13:00

16月 日整連近代化資金中央審査委員会 元赤坂 整商連

17火 年末年始輸送総点検支局長査察 平和島 日産サニー平和島工場 13:00

18水 金融審査委員会 丸山 文化会館 15:00

  北支部例会 西巣鴨 神戸屋別館 18:00

  品川支部役員会 品川 秀 18:00

  墨田東部自協等研修会 18:00

19木 関東ブロック合同幹事会 渋谷 健保会館 14:00

                     懇親会17:00東天紅

  自動車整備事業適正化ワーキング会議 熱海 14:00

  ◇黒煙低減キャンペーン街頭検査 東新橋 用賀 八王子 13:30

20金 大多摩支部合同役員会 小作ふなき 18:00

  ◇黒煙低減キャンペーン街頭検査 大井 辰巳 調布 13:30

21土

22日 23月

24火

25水 中野支部役員会 18:30

26木

27金 《仕事納め》

28土

29日

30月 《年末休暇》

31火 《年末休暇》