NO.255 平成9年10月1日号

1.平成9年版自動車整備白書発刊,総整備売上高は6兆3,291億円,10 年ぶりの前年割れとなる

2.橋本首相が秋の交通安全運動において,「車検」の重要性を訴える

3.自動車分解整備事業者及び自動車整備士等関東運輸局長表彰,東整振 から15事業者,17整備士,2検査員,3検査主任者が受章

4.平成9年10月30日から改正道路交通法の一部が施行される

5.自動車関連団体が構築するカー・エアコン用特定フロンの回収・破壊 システムについて

6.10月の行事予定(9月26日現在)

1.平成9年版自動車整備白書発刊,総整備売上高は6兆3,291億円,10年ぶりの前年割れとなる

 平成8年6月末における「自動車分解整備事業実態調査」の集計結果をもとに編集された「平成9年版自動車整備白書」が日整連より発刊された。

 今回の調査結果から見た整備市場は,需要面から見ると,前回調査までの拡大基調が崩れ,総整備売上高は,6兆3,291億円,前年対比3.7%(2,402億円)減で,10年振りの前年割れと厳しいものとなった。

 一方,供給面においては,企業数,事業場数とも引き続き微増であったが,整備要員数については,前年対比982人,0.3%減とわずかながらも前年に引き続き減少した。

 今後の整備市場は,平成7年7月の検査及び点検・整備制度の見直しを盛り込んだ改正道路運送車両法の施行による影響に加え,日米自動車・同部品協議

及び政府の規制緩和推進計画等に基づく規制緩和措置の導入による影響も受けることが必至で,この点の懸念が一層増している(白書より)。

 平成9年版整備白書の概要は以下のとおり。

1.整備売上高

 総整備売上高は,前回調査に比べ減少した。

 前年に比べ2,402億円,3.7%減り,6兆3,291億円となっている。

 総整備売上高が前年より減ったのは,10年ぶり(10年前の昭和61年は,道路運送車両法の改正,いわゆる「3年車検の導入」の第1波の影響を受けた年でもある)

 業態別に見ても,前年に比べ増えたのはディーラーだけ,それも前年に比べ0.2%増とほとんど横ばいに近く,それ以外は,専業同6.7%減,兼業6.3%減,自家同3.0%減(4年連続減)と,軒並み減っている。

 2.企業数・事業場数

 企業数・事業場数は,ほとんど横ばいを続けている。

 企業数は,合計71,313,事業場数は,合計で83,858で,それぞれ前年に比べ,560企業(0.8%増),660事業場(0.8%増)増えているが,ほとんど横ばいに近い状態が続いている。

 業態別に見ても,企業数が減ったのはディーラー(0.3%減)だけ,また,事業場数が減ったのは専業(0.1%減)だが,いずれも少数にとどまっている。

 なお,自家は,企業数1.8%増,事業場数0.5%増と4年ぶりに増えている。

 3.従業員数・要員数

 整備関係従業員数は増加,整備要員数は今回も減り続けている

整備関係従業員数は,合計550,341人,前年に比べ250人,0.1%増えているが,整備要員数は合計387,535人,前年に比べ982人,0.3%減っている。

 整備要員数はこれで2年連続減っていることになるが,減り方は少なくなっている。

 業態別に見れば,専業の整備要員数が,1,788人,1.0%減っているが,兼業との業態間移動が主な理由だと考えられる。

 4.整備作業量指数

 整備作業量は,下向きに転じている

 整備作業量指数(昭和50年=100)は99,前年に比べ5ポイント下がっている。

 5.平均年令

 整備要員の平均年令は36.3歳

 整備要員の平均年令は,前年に比べ0.4歳上昇して36.3歳になっている。

業態別に上がり方を見ると,専業は0.5歳,兼業・ディーラーはいずれも0.3歳で,相変わらず専業の上がり方の大きいことが目立っている。

 今回で,ディーラーの整備要員の平均年令の上昇は4年続き,累計では1.2歳上昇したことになる。

 6.整備要員の年間平均給与

 整備要員の年間平均給与は2.1%上昇

 整備要員一人当りの年間平均給与は前年に比べ,78千円,2.1%上昇して,3,881千円になり,前年の上昇率(1.7%)より0.4ポイント高まっている。

 業態別の上昇率は,専業は1.7%,兼業は2.1%,ディーラーは2.6%となっている。

2.橋本首相が秋の交通安全運動において,「車検」の重要性を訴える

 秋の全国交通安全運動が,9月21日から10月1日にかけて実施されたが,交通安全運動の初日に,お台場で開催された交通安全運動セレモニーにおいて,橋本首相は日本国における車検整備の重要性を訴えた。

 一部ニュースによると「橋本首相は,秋の全国交通安全運動の初日,お台場のレインボータウンで開かれた交通安全キャンペーンに総理として初めて参加した。橋本総理は,集まったおよそ1,200人の若者達に,日本は整備不良による事故が他の先進国に比べて一桁少ない。運転手の注意で事故が減らせると事故防止を訴えた」と報道した。

 また,翌日に放送された,ニッポン放送「おはよう中年探偵団」では,「橋本首相は,秋の交通安全に参加し,日本は外国に比べて整備不良による交通事故が少ないということで,車検の重要性等を説いた」と,この模様を紹介した。

3.自動車分解整備事業者及び自動車整備士等関東運輸局長表彰,東整振から15事業者,17整備士,2検査員,3検査主任者が受章

 来る10月15日(水),関東運輸局において「平成9年度優秀自動車分解整備事業者及び優良自動車整備士等の関東運輸局長表彰式」が執り行われる予定だが,東整振から優秀自動車分解整備事業者15事業所,優良自動車整備士17名,優良検査員2名,優良検査主任者3名の方々の受章が決定した。

 受章者名簿は「資料1」のとおり。

4.平成9年10月30日から改正道路交通法の一部が施行される

 平成8年の交通事故死者は,9年ぶりに1万人を下回った。しかし,交通事故発生件数は約77万件で,史上最高の件数で推移しているほか,4年連続して高齢者が最も死者の多い年令層となるなど,厳しい交通情勢にある。このような状況に対処するため,道路交通法が改正され,本年5月1日に公布され,段階的に施行されることとなった。

 その第1段階として,10月30日から改正道路交通法の一部が施行される。

 主な施行内容は「資料2」及び以下のとおり。

 (1)高齢運転者の保護

   75歳以上の高齢運転者で,身体的機能の低下により自動車の運転に影響  を及ぼす恐れがあると自ら判断した場合については,普通自動車の前面及  び後面に一定の標識(高齢運転者標識)を付けて運転しなければならない。

 (2)高齢歩行者の保護

   通行に支障のある高齢歩行者が,道路を横断しようとしている場合に,  高齢歩行者から申し出があったときなど必要があると認められるときは,  その場に居合わせた人は,誘導・合図をするなどして,高齢歩行者が安全  に横断できるように努めなければならない。

 (3)高速自動車国道等におけるトレーラーの通行区分に関する特例

   トレーラーは車両通行帯が設けられた高速自動車国道や自動車専用道路  の標識等により指定された区間を通行する場合には,その最も左側を通行  しなければならない。

 (4)交通情報を提供する事業者の配慮

   交通情報提供事業者は,正確かつ適切な交通情報を提供し,交通の安全  と円滑に資するよう配慮しなければならない。

5.自動車関連団体が構築するカー・エアコン用特定フロンの回収・破壊システムについて

 カー・エアコン等の冷媒として用いられている特定フロン(CFC)については,地球のオゾン層を破壊する恐れがあることなどから,通産省では本年4月,特定フロンの大気放出を防ぎオゾン層を保護することを目的に,「特定フロン回収促進プログラム」を策定した。

 自工会,部品工業会等の自動車関連団体においては,従来の特定フロン回収〜再利用のシステムに加え,このプログラムに基づき,使用済み自動車からカー・エアコン用特定フロンを回収し,最終的にそのフロンを破壊する「フロン回収・破壊システム(仮称)」を平成10年度の半ば(東京都,神奈川県,埼玉県及び千葉県においては,先行して平成10年初頭から実証的に開始する予定)を目途に構築することとなり,そのための準備を進めている。

 本システムの概要は概ね以下のとおり。

《1リットルボンベに回収するケース》

  ユーザーが整備事業場等に使用済み自動車から特定フロンの回収

  を依頼(有償)する

  整備事業場等は,使用済み自動車等から特定フロンを1リットル

  ボンベに回収し,自動車メーカー等が依頼した運送会社がそのボ

  ンベを最寄りの特定フロン回収拠点(カー・エアコン機器メーカー

  などのサービス・ステーション)に収集運搬する

  回収拠点において1リットルボンベに回収された特定フロンを20

  Kgボンベに移充填し,そのボンベを運送会社が破壊施設に運搬す

  る

  破壊施設で特定フロンを破壊処理する

6.10月の行事予定(9月26日現在)

10/1水 東政連正副幹事長会議 新川  ナカリンオート 14:30

港支部指定工場部会事業主研修 芝大門  健保組合会館 18:00

2木 整商連経理研修会(〜10/3) 大津 ホテル ニューサイチ 13:30

自動車検査員教習修了式及び研修 東大井 支局 10:00

渋谷支部指定工場部会事業主研修 原宿 南国酒家 17:00

多摩ブロック青研研修会 国立 三多摩自動車会館 18:00

◇9−1期追試験

3金 自動車点検整備推進運動任命式 霞ヶ関 運輸省 11:00

関東管区閉講式 北品川 整備会館 10:30

西多摩支部役員研修会 石和 君佳 17:00

4土 自動車点検整備推進運動 東名高速 海老名サービスエリア 8:30

港支部臨時総会 箱根湯本 湯本ホテル 15:00

墨田支部マイカー点検教室 墨田 墨田公園

村山大和支部旅行会 栃木 鬼怒川温泉

認定試験準備

5日 認定試験 二子玉川 武蔵工大 9:00

品川支部マイカー点検教室 品川 日産プリンス 13:00

墨田支部マイカー点検教室 墨田 墨田公園

東清支部マイカー点検教室 清瀬 市民会館 13:00

武蔵野支部旅行会 福島 東山温泉

6月

7火 執行部会議 渋谷 健保会館 10:30

合同支部長会 渋谷 健保会館 14:00

8水 中央会表彰式 新富 労働スクエア 13:30

中央支部指定工場部会事業主研修 新川 中央区新川区民館 17:30

品川ブロック青研懇親会 原宿 南国酒家 18:00

9木 整備取引プロジェクト 渋谷 健保会館 14:00

10金 《体育の日》

江戸川支部マイカー点検教室 江戸川 関東一高 9:00

11土 港支部マイカー点検教室 増上寺

足立支部マイカー点検教室 荒川河川敷 10:00

杉並支部マイカー点検教室 井草森公園 10:00

12日 港支部マイカー点検教室 増上寺

足立支部マイカー点検教室 荒川河川敷 10:00

荒川支部マイカー点検教室 町屋文化センター

杉並支部マイカー点検教室 井草森公園 10:00

13月 情報ネットワーク推進会議 元赤坂 日整連 13:00

14火 自動車整備推進デー 上野 JR上野駅正面ドーム

全標協全体会議 虎ノ門 虎ノ門パストラル 14:00

15水 分解整備事業者整備士局長表彰 横浜 運輸局 14:00

都議会自民党ヒヤリング 西新宿 都庁 14:00

16木 中央金融審査委員会 元赤坂 整商連

千葉整振野田支所落成式 千葉 野田支所 11:30

青木信義氏褒賞祝賀会 八王子  京王プラザホテル八王子 18:00

日産ディーゼル城西支店落成式 板橋 当社屋 13:00

17金 事業指導委員会 渋谷 健保会館 14:00

葛飾支部マイカー点検教室 テクノプラザかつしか

18土 渋谷支部マイカー点検教室 渋谷 健保会館 13:00

葛飾支部マイカー点検教室 テクノプラザかつしか

江東支部マイカー点検教室 木場公園

三鷹支部旅行会 山梨 石和温泉

19日 千葉整振マイカー点検教室 千葉 千葉支局

目黒支部マイカー点検教室 大東京火災自由が丘

葛飾支部マイカー点検教室 テクノプラザかつしか

江東支部マイカー点検教室 木場公園

荒川支部マイカー点検教室 町屋文化センター

北多摩支部旅行会 静岡 寸又峡温泉

20月

21火 合同総務委員会 百人町 ホテル海洋 15:00

品川支部指定工場部会事業主研修 北品川 整備会館 18:00

八王子指定工場部会役員会 山梨 常盤ホテル 17:00

22水 中小企業団体全国大会(〜10/23) 宮崎 フェニックスリゾート シーガイア 10:00

目黒支部指定工場部会事業主研修 目黒 日動火災 首都南支店 17:00

23木 情報ネットワークプロジェクト 丸山 文化会館 12:00

24金 点検整備推進デー 飯田橋

25土 世田谷支部地区会 箱根湯本 湯本ホテル 13:00

大田支部マイカー点検点検教室 平和の森公園

26日 中央支部マイカー点検教室 有明 東京ビックサイト  8:20

大田支部マイカー点検点検教室 平和の森公園

江戸川支部マイカー点検教室 関東一高 13:30

北武支部マイカー点検教室 保谷 市民祭会場 10:00

27月 練馬ブロック指定工場部会研修会 丸山 文化会館 13:00

◇島部検査主任者研修(〜10/29) 大島

◇検定試験受付開始(〜11/5)

28火 練馬ブロック指定工場部会研修会 丸山 文化会館 13:00

八王子指定工場部会検査員勉強会 八王子 なか安 15:00

29水

30木 自動車点検整備推進デー 東京駅 丸の内北口ドーム

日整連情報研究会 千葉 ホテルニューツカモト 14:00

商工会議所交通運輸部会 丸の内 東京商工会議所 10:00

◇認定試験合否発表

31金