NO.289号 11年4月15日

1.自動車検査については国による検査を独立行政法人へ移行

2.車検検査料金の民間開放等を盛り込んだ「規制緩和3カ年計画」が閣議決定

3.経済企画庁試算,車検制度見直しで4,960億円の経済効果

4.「平成11年度関東ブロック振興会共同広報」は野球解説者の関根潤三氏を起用し,ラジオ,週刊誌によるコマーシャルを実施

5.第7回自動車整備技能競技東京大会,優勝は大沼洋選手(大沼自動車整備工場〔村山大和支部

1.自動車検査については国による検査を独立行政法人へ移行

 政府は,改定された「規制緩和推進3カ年計画」で,国が定めた基準や検査制度などの基準認証を抜本的に見直すことを明記。日本農林規格(JAS)や日本工業規格(JIS)など,国や公益法人が行っている基準認証の民間への開放を進める構えだが,自動車検査については国による最終検査を独立行政法人に移す方針だ。
 車検は現在,国指定の民間工場で実施できるが,検査設備のない認証工場は自動車保有者の委託で整備などをした上で,陸運局の検査場に車を持ち込み検査を受けている。保有者が自分で国の検査を直接受けることができるユーザー車検も可能。
 民間工場での車検料や整備料は自由化されている。ただ,指定工場の場合も最終的な書面検査は必要で,国に検査料を支払っている。認証工場とユーザー車検も同様だ。
 国の検査場の独立行政法人化は,中央省庁改革関連法案の大綱に盛り込まれ,政府は今月中にも法案提出の予定だが,移行時期などはまだ決まっていない。
 運輸省は「最終検査まで民間委託するのは困難。独立行政法人となっても,検査料は現在でも十分安く国民の不満はないはずだ」と話している。
(4月2日付共同通信経済ニュース速報より)

2.車検検査料金の民間開放等を盛り込んだ「規制緩和3カ年計画」が閣議決定

 政府は30日午前の閣議で,改定された「規制緩和推進3カ年計画」(1998−2000年度)を正式決定した。乗用車の車検や電気製品の安全基準など基準認証の民間開放の拡充や,国立大学の教官が研究成果を一般企業に橋渡しする民間の仲介会社への役員兼務など15分野917項目を盛り込んでいる。
 基準認証は現在,国や都道府県が直接,実施するほか,指定された公益法人や民間企業が行うこともある。ただ,検査料金などは一定で車検は民間に開放されていない。改定では,料金設定の自由化や民間開放を推進する。これにより,さまざまな認証業務に多くの企業が参入して競争が促進されることが期待できる。
 このほか,弁護士や理容師など業務独占資格の参入要件の緩和や夜間保育所の設置促進,自動車の運転免許を一定年齢まで有効とする制度の検討−−などを盛り込んだ。
 政府は経済構造改革の一環として規制緩和を推進しているが,業務独占資格者の団体からは反対意見が相次いでいる。
 改定計画は1年前に決定した現行計画の624項目のほかに,現行計画に盛り込まれず各省庁が独自に規制を見直した事項と新規事項の計293項目を追加した。
 規制緩和推進3カ年計画(改定)は「資料1」のとおり。

3.経済企画庁試算,車検制度見直しで4,960億円の経済効果

 経済企画庁が実施した,規制緩和にいる経済効果の改訂試算によると,車検制度見直しによる利用者メリットが97年に4,960億円に上ったことがわかった。定期点検項目の簡素化やユーザー車検の増加が自動車の維持にかかわる費用低下に大きく寄与したことになる。
 同庁が行った試算によると,95年7月の車検制度見直し以降,自動車ユーザーが節約できた車検関連費用(利用者メリット)は,95年に3,475億円(年途中からの試算)だったのが,96年に4,839億円,97年に4,960億円と拡大した。
 なかでも「定期点検項目簡素化」による節約部分が大きく,97年は4,569億円の利用者メリットを生んだと試算した。
 また,車検時における「前整備・後検査」の義務付け廃止によるユーザー車検の増加で48億円,車検有効期間延長による車検費用の負担軽減は343億円などと見積もった。(3月31日付け日刊自動車新聞より)
 「近年の規制緩和による経済効果の改訂試算」は「資料2」のとおり。

4.「平成11年度関東ブロック振興会共同広報」は野球解説者の関根潤三氏を起用し,ラジオ,週刊誌によるコマーシャルを実施

 自動車整備振興会関東ブロック連絡協議会(東京,神奈川,千葉,埼玉,茨城,栃木,群馬,山梨各振興会)では,昭和61年度より共同広報を実施中であるが,平成11年度においても引き続き,点検整備促進のための共同広報を実施することとなった。
 今年で13年目にあたる関東ブロック共同広報活動は,昨年度と同様にラジオコマーシャルに加え,雑誌によるコマーシャルを実施する。

■ラジオコマーシャル放送期間及び放送局
 ●平成11年5月〜9月(5ケ月間)
   ・文化放送  「ホームランナイター(日曜ナイター)」の番組提供
     番組提供クレジット及び1試合につきCM5本
   ・ニッポン放送 ショウアップナイター前後番組
           「プレーボール」17:40~17:58
           「フラッシュ」21:00〜21:50(月〜金)
                  21:00〜21:30(土日)
 ●平成11年8月〜10月(3ケ月間)
  FMジャパン,FM東京,FM横浜,FM埼玉,FM千葉,FM栃木,FM群馬,FM富士,山梨放送,茨城放送
       ※スポット本数はFM東京55本,FM千葉45本,他各40本
  ●平成11年9月〜11月(3ケ月間)
   ・ニッポン放送 フリースポット230本
 ■ラジオコマーシャルコピー(2タイプ)
  ●「関根潤三」自己責任啓蒙 編
     関根さん  関根潤三です。
           自分の車くらい,ちゃんと
           点検・整備をしなくちゃいけませんよね。
           えっ?できない?
           では,ちゃんと資格を持った
           プロの整備士に頼みましょうよ。
     NA(女性) たしかな技術で安心,安全。ですよね,関根さん?
     関根さん  そのとおり!
     NA(女性) あなたの街の整備工場です!

  ●「関根潤三」点検・整備啓蒙 編
     関根さん  関根潤三です。
           えっ?
           くるまの点検整備には
           お金がかかるって?
           いえいえ,故障や事故を起こしたら
           かえって,お金がかかるんじゃ
           ないですかねー。
     NA(女性) プロの技術で安心,安全。ですよね,関根さん?
     関根    そのとおり!
     NA(女性) 点検・整備は
           あなたの街の自動車整備工場へ!
 ■雑誌コマーシャル  6誌
    10月 週刊文春(14日発売),週刊ポスト(18日),週刊現代(25日)
    11月 サンデー毎日(2日),週刊朝日(9日),週刊新潮(18日)

5.第7回自動車整備技能競技東京大会,優勝は大沼洋選手(大沼自動車整備工場〔村山大和支部

 去る4月4日(日),三鷹の富士重工業(株)「富士学園」において,開催した「第7回自動車整備技能競技東京大会」の入賞選手は以下のとおり。

順 位  選 手 名  事 業 所 名          支 部
優 勝  大沼 洋  大沼自動車整備工場       村山大和
準優勝  崎山哲男  (有)ミツバ自動車        江戸川
第3位  荒木 努  (有)山崎モータース       八王子
第4位  小原一郎  京葉オートライフ(株)船堀工場  江戸川
第5位  掘 裕典  イワタ自動車(株)        八王子
第6位  林 憲一  (有)協立自動車整備工業     八王子