NO.315号 12年6月15日

1.「東整振第17回通常総会」福井会長挨拶より

2.「都整商第24回通常総代会」福井理事長挨拶より

3.「東政連第13回通常総会」福井会長挨拶より

4.道路上へののぼり旗、立看板等の掲出の自粛・撤去等、警視庁より「道路交通環境の整備」について依頼

5.埼玉・与野市、自動車ディーラーの流出予防、全国初の条例制定へ

6.陸運関係部外功労者関東運輸局長表彰、本会から2名の方々が受賞

7.「平成12年陸運関係部外功労者東京陸運支局長表彰」、本会から5名の方々が受賞

8.運輸省、車の不具合情報を収集へ、24時間専用電話システムとFAX情報サービスを開始

9.「職業信頼度調査」、『自動車整備士』は信頼度第10位、『警察官』は急落第30位



1.「東整振第17回通常総会」福井会長挨拶より

 思い起こせば、ちょうど1年前の5月28日、『道路運送車両法の一部を改正する法律案』が可決成立し、本年5月1日より施行された。

 今後は法改正もしばらく遠のくこととは思うが、我々の仕事にその影響が強く出てくるようになった。今年売った車(トラック)の車検は、来年こない(入庫しない)、ということである。その機会には、定期点検は是非とも実施していただきたいと思うが、いよいよ正念場にさしかかってきたということだろう。 しかしながら、わが国のくるま社会を冷静にみると、保有台数は僅かづつでも増えている。右肩上がりの成長は終わった日本で、工場数も少しづつ増加しているという業種は、通信、情報関連は別として、そう多くはない。新規参入が全国ベースで年間1,000工場程度もあるというのは、まだ我が業種に魅力があると考えられている。

 また、第2に、人と環境に優しい健全な車社会を実現するためには、私達の業界は欠かせない存在である。NOx、浮遊粒子状物質、CO2、騒音など、自動車が持つマイナスの部分、即ち自動車によって発生する公害を少しでも減少させるための努力を、使用者と共に果たすことを、私達は職業としている。

 先般、「東京都公害防止条例」が30年ぶりに全面的に見直され、改正されようとしている。石原都知事の姿勢については、よくご承知のとおりである。また『尼崎大気汚染公害判決』を見ても、大気汚染については、公共物である道路の管理責任を国や高速道路公団が追求され、損害賠償金の支払いが命ぜられる、という世の中となった。これは、人格権や環境権という、基本的人権を護るため、従来の産業、交通諸施策に、即時の転換を迫ったものである。国民生活や経済への影響を考えれば、車の使用制限や総量規制などは、すぐに行えるものではないが、ディーゼル車の排ガス規制や旧型車両にはDPF(ディーゼル微粒子除去装置)をつけること、定期点検整備の強力推進は、社会がこれを要求している。これはフォローの風ではないだろうか。私たちは、そのための『東京ルール』を作成中である。

 第3に、地球温暖化を防止するためには、どうしたらよいか、それにはCO2の排出量を減らすことに尽きるが、その点ではディーゼル車はガソリン車に勝る特性を持っている。究極的にはエンジンやエネルギーが、クリーンなものに変わらなければならないのだが、クリーンエネルギー自動車の普及には燃料インフラを始め、その実用性についてもいろいろと問題がある。運送事業者が故障や不具合の問題で、車両故障時の整備体制の充実を求めている。過半数の車両が、環境にやさしい機構を持つものに変わるまで、我々は20世紀のくるまを整備し、21世紀型くるま社会に順応させてゆくことが、私達の使命だと考えている。

 これからは多くの挑戦すべき事業が待っているように思う。GOODマークという啓蒙運動も半数の会員にご理解が得られるようになった。GOODマークの推進については、更なる情熱を傾けて呼びかけていきたいと思っている。こうした激しい変革の時期に、団体が行うべき教育事業と、情報の発信基地としての期待が高まってきている。残念ながら、本部機構を含む、教育施設を建設するための用地の取得が本日までできなかったが、我が業界の将来の発展、維持のため、どうしてもこれを完成させたいと念願している。必ずや近い月日のうちに、用地が取得でき、実現に1歩踏み出せると確信している。また、拠出金の募集期間も、できるだけ早い時期に終了させることをここで改めて約束したいと考えている。

 この時期は、人事の季節でもあり、世代交代の時期でもある。また、植物もそういう時期であり、落葉樹は秋から冬にすべて枯れ落ちるが、常緑樹は今の頃、冬に厳しさに耐えて、若葉が出るとともに、使命を終えて落葉する。人生の出会いとふれあい、そして別れ、この頃は業界においても、同じようなことが起こる。そうした中で、高橋、矢島両副会長、古谷田副理事長をはじめ、この総会を機にご退任される役員の方が多数いる。長年のご苦労に深く感謝申し上げると共に、これからも業界を暖かい眼で見守っていただきたい。また、新たに役員となられる方には、特段のご強力をお願い申し上げたい。(平成12年5月24日(水)於:京王プラザホテル)

2.「都整商第24回通常総代会」福井理事長挨拶より

 総代会も24回を迎え、24年前に第1回通常総代会が開かれてから約4分の1世紀が過ぎた。私達の団体は『中小企業団体の組織に関する法律』に基づいて組織されたものである。昨年12月末に、この法律の一部を改正する法律が公布され、本年3月2日に施行された。本日は、この改正に伴い、定款の改正もご審議賜るが、本組合の目的から、商工組合の大きな特徴であった『経営の安定及び合理化を図る』という文言が削除された。

 規制緩和の波は、ユーザー指向であり、業界の利益確保を目的とする条文を、残すことを許さない、という勢いを持つに至った。したがって、組合の事業から『安定事業に関する制限の総合調整』並びに『合理化事業に関する制限の総合調整』の部分が削除され、条文のうち『安定事業及び合理化事業』に関する部分は全文削除された。全く世の中変わった、ということであり、改めて四半世紀の歳月の重さを感ずる。

 そうした中で、商工組合はどうあるべきか、スケールメリットを活かした事業に何があるか、組合員の健全な発展に資するためには、どのようなサービスをすればよいのか、共同経済事業の活性化を図るにはどうすべきか、役職員一丸となって、この難局を乗り切っていかなければならない。

 百貨店が不振と言われてから、もう大分が経ったが、今はスーパー各社も不振にあえいでいる。コンビニが独り活況を呈している。スーパー業界も原点に帰らなければならないという話を聞く。私達業界も、個々の事業者の経営も、生きてゆくためにコンビニを見習う必要がある。コンビニは決して料金が安いというわけではない。しかし、いつでも、どこにも、どんなものもあり、という便利さが受けているのであり、料金の競争だけでは業界の明日はない。

 また、一方では『ナロー&ディープ(狭く、かつ深く)』という言葉が小売業の流行語として言われている。地域、お客層、その他商圏(商環境)に合わせて、組合員各位のお店の特色を出して、頑張っていただきたいとお願いする次第である。(平成12年5月24日(水)於:京王プラザホテル)

3.「東政連第13回通常総会」福井会長挨拶より

 いよいよ総選挙が近づいた。今回の衆院選挙は、大変な変革期にあり、これからの日本の4年間をあずける議員を選ぶ誠に大切な選挙である。

 わが政治連盟が直接選挙運動や活動をするわけではないが、私たち個人としては、そうした人々を選ぶ権利をもち、1票を行使することになる。今回は特に、選ぶ責任を痛感する次第である。

 今年の新年には、ミレニアムという言葉がよく使われたが、新しい千年紀の始まりであり、小渕前首相があのようになった今は、20世紀が今年で終わり、新しい21世紀への助走という感じが強いように思われる。

 4月5日に森内閣が誕生した。小渕政権の政策を継承することとして『日本経済の新生と大胆な構造改革』に挑戦するという形の中で、その描くところの国家像は、第1に安心して夢をもって暮らせる国家、第2に心の豊かな美しい国家、第3に世界から信頼される国家と謳っている。

 議員先生方は、こうした夢とか大方針に基づいて、種々と具体的な政策を公約しているものと思うが、絵空事はともかく、実行可能な施策を私達は期待するとともに、孫子の代にツケを先送りする無責任な公約には充分な検討が必要である。
 『情報技術(IT)革命を起爆剤とした経済発展を…』と森首相は所信表明演説で力強く訴えてきた。私は、それと財政再建についての具体的な足取りを示すことが、今の政治に最も必要なことであると信じている。

 私達は、自動車整備議員連盟を通じて、振興会、商工組合の業界活動が、具体的に私達業界の利益確保に結び付くよう活動して参りたい。我々の職業は車両の安全確保と、21世紀も末長く人間がこの地球に生存していけるような環境の改善、保守を使命としている。これからも各方面に大いに発言して参りたいと考えている。(平成12年5月24日(水)於:京王プラザホテル)

4.道路上へののぼり旗、立看板等の掲出の自粛・撤去等、警視庁より「道路交通環境の整備」について依頼

 警視庁交通規制課では、3月に「道路交通環境整備強化促進期間」と定め、道路上へののぼり旗、立看板掲出の自粛・撤去、電柱等の路上工作物、街路樹等へのはり紙、はり札等の自粛・撤去について、道路上から一掃するよう呼びかけてきたところではあるが、都内では未だにこれら、のぼり旗、立看板等が道路上に氾濫していることから、今般、警視庁交通規制課長より本会会長宛に「道路交通環境の整備」について依頼があった。

 「道路交通環境の整備について」は「資料1」のとおり。

5.埼玉・与野市、自動車ディーラーの流出予防、全国初の条例制定へ

 埼玉県与野市は自動車産業の市外への流出を防ぐため、6月定例市議会で条例を制定する。同市を横断する国道17号沿いには自動車ディーラーや整備工場などが集積しているが、一部地域で県が土地の用途指定を変更した結果、一定規模以上の工場は建て替えができなくなった。このため、工場面積の規制を条例で大幅に緩和し、事業者が残れるようにする。こうした条例制定は「全国初」という。

 与野市の一部地域は2月末に、準工業地域から商業地域に用途変更された。準工業地域は工場の面積規制がないが、商業地域は自動車整備工場の場合、作業場の床面積が300平方メートル以下に制限される。

 新たに制定する「与野カーディーラー通り特別用途地域建設条例」は、地区内で自動車修理工場のある建物を建てる際に、作業場の床面積が1,500平方メートル以下まで認める。

 与野市は今後、沿線の別の地域でも用途変更があると見ており、「自動車の街として、事業者にできるだけ残ってもらいたい」と説明している。(6月2日付 日本経済新聞より)

6.陸運関係部外功労者関東運輸局長表彰、本会から2名の方々が受賞

 永年にわたって業界振興のために尽力されてこられた陸運関係事業者及び陸運関係事業者団体の役員等の方々におくられる「陸運関係部外功労者関東運輸局長表彰式」が6月15日(木)午後2時より,横浜市中区の横浜第2合同庁舎第1会議室において執り行われる。

 東整振関係からは次の2名の方が受賞の栄に浴される。

 (順不同敬称略)
   氏 名    事 業 所 名    支部名
  土肥 紀久  (有)東自動車工場     杉並
  加藤 征夫  興栄自動車工業(株)    江東
                      以上2名

7.「平成12年陸運関係部外功労者東京陸運支局長表彰」、本会から5名の方々が受賞

 永年にわたり業界振興のために尽力されてこられた,陸運関係事業者,業界団体役員の方々におくられる,「平成12年陸運関係部外功労者東京陸運支局長表彰式」が,来る6月23日(金)午後2時より関東運輸局東京陸運支局1階会議室において執り行われる。

 東整振からは,次の5名の方が受賞の栄誉に浴されることとなった。

 (順不同・敬称略)
   氏 名    事 業 所 名     支部名
  加藤 正次  (有)北野自動車      三鷹
  横田 宗司  横田自動車        町田
  坂本浅喜與  エー・エス自動車(株)   墨田
  市川 保   大府自動車工業(株)    府中
  植原 靖浩  (有)小島モータース    台東
                      以上5名

8.運輸省、車の不具合情報を収集へ、24時間専用電話システムとFAX情報サービスを開始

 運輸省では、自動車の欠陥等によって発生する事故・公害の未然防止を図ることを目的としたリコール制度の適切な運用を図るため、自動車の欠陥や不具合などに関する情報を広く各方面から収集し、リコール関連業務についての監視を行うとともに、必要に応じて不具合の発生状況、原因等について調査・分析を行っている。

 自動車の不具合等に関する情報収集をなお一層充実するため、夜間や土、日曜日、祝日も24時間、音声による自動応答方式の専用電話で不具合に関する情報を受け付けるシステムを設置し、6月1日より運用サービスを開始した。

 また、併せて、自動車の金銭取引やサービス、品質に関するトラブルの解決にあたる相談窓口を紹介したFAX情報サービスを開始した。

 システム構成は以下のとおり。

  (1)音声受付

    ユーザーが音声ガイダンスに従い、不具合内容等を申告するもの
  (2)FAXによる受付

    ユーザーがFAXにより情報提供様式を受信し、不具合内容等を記入のうえFAXで返信するもの

  (3)FAXによる情報提供システム

    次の情報をユーザーにFAXで提供するもの

    (1)リコール制度の紹介

    (2)金銭的なトラブルが関係する事案の処理機関の案内

    (3)自動車整備に係るトラブルの相談窓口の案内

    (4)自動車メーカー等のお客様相談室の案内

 ▼受付専用電話番号:03-3580-4434(音声自動応答による24時間受付)

 「自動車の不具合情報24時間受付システムの概要」及び「FAX情報提供システムの内容」は「資料2」のとおり。

9.「職業信頼度調査」、『自動車整備士』は信頼度第10位、『警察官』は急落第30位

 民間企業が実施し、6月2日までにまとめた「職業信頼度調査」で、昨年6位にランクされた警察官が今回は30位に転落した。相次ぐ不祥事で信頼度も急落したようだ。

 調査したのは経営コンサルタント会社「日本リテイル研究所」(横浜市)。約1,000人に主要な44職業の信頼度を聞いて点数化したところ、2年連続でエンジニア(技術者)がトップだった。

 以下ベスト10は看護婦、裁判官、薬剤師、医師、デイケア従事者、獣医師、弁護士、歯科医師、自動車整備士。ちなみに6月2日に解散した衆院議員は19位から34位へ。警察官とともに、信頼度の急落が目立った。(6月3日付 読売新聞ニュース速報より)