NO.316号 12年7月1日

1.日米自動車協定、米民主党議員らUSTRに延長求め書簡提出、自動車部品諮問委員会(APAC)が「5年間延長」を求める

2.99年度のユーザー車検、200万台を突破

3.平成12年度全国キャンペーンのスローガン『点検で 守ろう クルマと青い空』に決定

4.3省庁検討会、ディーゼル車排ガス微粒子除去装置(DPF)の義務付見送り

5.郵便局のバイク自賠責保険販売、関連法が成立

6.公正取引委員会、事業者の活動に関する相談事例集より〜フランチャイズチェーンにおける車検整備料金の統一について〜

7.チャイルドシート中古品にも安全指針

8.7月の行事予定(6月28日現在)



1.日米自動車協定、米民主党議員らUSTRに延長求め書簡提出、自動車部品諮問委員会(APAC)が「5年間延長」を求める

 今年末で期限切れとなる日米自動車協定の延長と外国車のシェアなどの数値目標の設定を求める書簡を、米与党・民主党の一部議員が米通商代表部(USTR)に送付していたことが明らかとなった。

 また、米商務長官の諮問機関である自動車部品諮問委員会(APAC)が、日米自動車・同部品協定を5年間延長するとともに、新合意には日本車メーカーが米国での現地部品調達額を現行水準より35%増やすなどの達成目標を盛り込むよう勧告した。

 関連報道記事は「資料1」並びに以下のとおり。

●日米自動車協定、米民主党議員ら延長求める6月17日付 共同通信ニュース速報より)

 今年末で期限切れとなる日米自動車協定をめぐり、与党・民主党の一部議員が協定延長を求める書簡をバーシェフスキ通商代表に送付する強硬姿勢を示し、米政府の方針の決定が遅れている。

 全米自動車労組は雇用を守る立場から同協定延長と輸出拡大を主張。これを受けて、民主党のゲッパート下院院内総務らがこのほど同協定を延長したうえで、日本での米国車の占有率など数値目標の設定を求める書簡を送った。
 しかし米メーカー側は国内販売が絶好調の上、最大手ゼネラル・モーターズ(GM)はいすゞ自動車、フォード・モーターはマツダなどを通じ対日戦略を強化し、日米協定に関心が低い。日本側も「国内11社のうち7社が『外資系』となる中、協定の意義は薄れている」と冷ややかだ。

 日米貿易不均衡が拡大した1990年代前半、カンター米通商代表(当時)はその是正のため、最大の貿易品目である自動車分野で数値目標設定を求めた。

 これに橋本竜太郎通産相(同)が抵抗。摩擦激化を受け1ドル=79円台まで「超円高」が進んだ95年、両政府は現行協定を締結し、毎年点検会合を開くことで折り合った。

 協定は(1)輸入車ディーラー網拡大などを通じた対日自動車輸出の支援(2)内外で生産する日本の自動車メーカーによる外国製部品の調達拡大(3)車検などの規制緩和を進め補修部品の対日輸出を促進―が三本柱。

●日米自動車協定、民主党下院議員団 USTRに延長求め書簡提出(6月17日付  毎日新聞ニュース速報より)

 米民主党のゲッパート下院院内総務ら同党の下院議員約40人が、年末で期限切れとなる日米自動車協定の延長と外国車のシェアなどの数値目標の設定を求める書簡を米通商代表部(USTR)のバシェフスキー代表に送付していたことが6月16日、明らかになった。同協定の延長問題は、大統領選挙をにらんで、政治色を強めそうだ。

 今回の書簡は、全米自動車労組(UAW)の意向を反映したもの。日本側でも「協定の延長やむなし」とのムードが強まりつつあるが、数値目標は、同協定が成立した際に、日本側が徹底的に反対して退けた内容のため、今回も「絶対のめない」(通商交渉筋)という方針を堅持している。

 米自動車メーカーは、自動車業界の国際的再編の流れを受けて、数値目標にはこだわらない姿勢を取っているが、部品業界にはまだ、数値目標にこだわるす動きも見られる。数値目標を求める動きが強まると、協定延長問題が難航するのは必至だ。

 同協定は1995年に合意し、(1)日本の自動車メーカーによる外国製部品の調達拡大(2)輸入車ディーラーの拡充などによる日本での輸入車増大(3)車検などの規制緩和を推進し、補修部品の日本の輸入を増大――などが柱。毎年、点検会合を開くことになっている。
●日米自動車協定、米部品メーカーが協定拡充を提案(6月24日付 毎日新聞ニュース速報より)

 米商務長官の諮問機関、米部品メーカーが主体の自動車部品諮問委員会(APAC)が、今年末で期限切れとなる日米自動車協定に対する新提案をまとめたことが6月23日、明らかになった。新提案では、協定を5年間さらに延長するとともに、日本メーカーの米国工場での部品の現地調達額を2005年までに35%増加させることを求めている。さらに、日米以外の、特にアジアでの日本メーカーの工場でも、米国部品の調達増加を図るチェック体制を作るべきだと提案している。APACは6月22日に米議会に説明した。

 日本側は、新提案が数値目標につながる要素を含んでいるうえ、対象を日米以外の工場にも拡大しようとしていることから猛反発するのは確実だ。同協定の扱いは、米国の大統領選挙を背景にして、日米間の貿易問題の火種として浮上してきそうだ。

 新提案では、昨年の自動車部品による米側の日本に対する貿易赤字は109億ドル(約1兆1400億円)にのぼり、現在の協定が始まった直前の112億ドルの赤字を若干下回るだけにとどまり、現行協定は失敗だったと指摘している。

 そのうえで、日本が輸入部品を増大させるために(1)日本の部品市場全体の中の輸入部品のシェア(2)日本の自動車市場全体の中での輸入部品の推移ーーなどを定期的にチェックするよう求めている。日米以外の市場、特にアジアの日本メーカーの工場でも日本資本以外からの無差別の部品調達の必要性を強調している。このほか、車検制度の緩和など部品を巡る規制緩和の推進を求めている。

 1995年に合意した現行の協定では、米政府による年2回の報告書作成や年1回の日米協議開催を規定しており、報告書では、この継続も求めた。

 自動車業界の国際的な再編が進んだため、米ビッグスリーは、協定に強い関心を示していないと言われるが、労組や部品業界は、数値目標にもつながる強硬な要求を持っており、今後の調整段階では政治色を帯びてきそうだ。

2.99年度のユーザー車検、200万台を突破

 運輸省がまとめた自動車継続検査件数によると、1999年度のユーザー車検台数は、201万2千台となり、200万台を突破した。継続検査台数に占めるユーザー車検の割合は8.4%と1割に迫っている。

 また、関東運輸局管内(1都7県)の1999年度のユーザー車検件数は、前年度比12.0%増の82万5,800台となり、都県別で最も多いのは神奈川県で22万2,800件、次いで東京、埼玉、千葉、茨城の順。増加率が最も多かったのは山梨県で21.4%の増加、ユーザー車検割合が最も高かったのは神奈川県で39.3%、次いで千葉28.0%、東京26.0%、埼玉24.6%の順となっている。

 1999年度のユーザー車検に関する新聞報道記事は「資料2」のとおり。

3.平成12年度全国キャンペーンのスローガン『点検で 守ろう クルマと青い空』に決定

 日整連では、毎年9月、10月の2カ月間を「自動車点検整備促進全国キャンペーン」とし、全国一斉にキャンペーンを実施しているが、本年度のキャンペーンスローガンが、全国7,100通の応募の中から選定され、『点検で 守ろう クルマと青い空』に決定した。

4.3省庁検討会、ディーゼル車排ガス微粒子除去装置(DPF)の義務付見送り

 ディーゼル車排ガス微粒子除去装置(DPF)の技術評価検討を行っていた3省庁(環境、運輸、通産)の検討会は、去る6月22日、「DPF装置義務付けは適当でない」とする判断を固めたことが明らかとし、近く中間報告を取りまとめる。

 既に製品を開発している会社から稼働条件や装着性などの調査を行い、その結果、他社ディーゼル車への装着が難しい、稼働時間の4分の1以上を時速40キロ以上で走らないと十分な性能が出ない、軽油中の硫黄分を30分の1以下にしないと性能が出ない−−などの問題点が判明した。

 このため、同検討会では「装着には一定の効果があり、導入は進めるべきだが、全面的な義務付けは適切ではない」と判断した。

 「3省庁検討会、ディーゼル車排ガス微粒子除去装置(DPF)の義務付見送り」に関する新聞報道記事は「資料3」並びに以下のとおり。

●ディーゼル規制、都単独の実施困難と国に法令の改正要求へ(6月23日付  毎日新聞ニュース速報より)

 都内を走るすべてのディーゼル車へのDPF(微粒子除去装置)装着義務付けを柱とする独自のディーゼル車規制を進めてきた東京都は6月23日、都単独での規制実施は困難と判断、車検制度などを通じた装着促進を図るため、関連法令の改正を国に求めていく方針を決めた。都が国をリードする形でディーゼル車対策を進めてきたが、軌道修正を余儀なくされた形だ。

 都が新たに示した規制方法は、車検による排ガスの検査。「自動車NOx法」の車種規制に排ガス微粒子の項目を加え、基準を満たさない車には車検証を交付しないようにする。すでに使用している車の場合は、新車に対する最新規制値の一段階前の排出基準を適用する。都によると、都内に流入するディーゼル車の8割はこれで規制できるという。車検制度の利用案は関連法令の改正が必要で、国の決断が不可欠だ

 一方、都はすべてのディーゼル車を規制対象とする時期をこれまで2006年としてきたが、ユーザーの意見などに配慮し、2009年に先送りした。

●使用中の車も規制 ディーゼル対策で東京都が提案(6月24日付 共同通信 ニュース速報より)

 ディーゼル車の排ガス規制を検討している東京都は6月24日までに、排ガスに含まれる粒子状物質(PM)などについて具体的な規制案をまとめた。6月26日に開かれる国の中央環境審議会で提案し、自動車NOX法の改正に反映するよう求める。

 規制案によると、PMの国の排出基準は新車を対象として段階的に規制を強めていくが、都の規制案は現在使用中の車についても最新の基準の「一段階前の基準」を適用。これによって低公害車への買い替えの促進や、PMを除去するフィルター(DPF)の装着などを促す。

 また(1)車検時に排出基準を満たしているかどうか検査、満たしていない場合には車検証を交付しない(2)基準を満たしていない車の都内への乗り入れを規制するため、知事の権限で路上で車両検査を行えるようにする―などを提案。関係法令の改正などを国に求める。

 都は昨年から「ディーゼル車NO作戦」と銘打ち排ガス規制の強化を提案。国の排ガス規制はNOX対策に重点が置かれ、PM対策が不十分だとしている。

5.郵便局のバイク自賠責保険販売、関連法が成立

 今通常国会で、2001年4月から、郵便局の簡易保険窓口で民間保険会社の原動機付き自転車などの自賠責保険の販売を始めるとした関連法案が成立した。

 郵政省は、損保会社と代理店契約を結び、自賠責保険を受託販売する。身近郵便局で販売することで、未加入者(約200万台)の削減に貢献したい考え。郵郵局は全国に現在約25,000あるが、取り扱い局数は未定。

 来年1月の中央省庁再編で郵政省は自治省、総務庁と統合されて総務省となり、同省の「郵政事業庁」が事務を担当する。同庁は保険業法に基づき金融当局の監督を受け、郵便局職員が保険募集の際の禁止行為をすると罰則規定が適用される。

 損保業界側は一時「官業による民業の圧迫」などとして反対。「バイク自賠責保険に限る」ことなどを条件としている。(6月7日付 共同通信経済ニュース速報より)


6.公正取引委員会、事業者の活動に関する相談事例集より〜フランチャイズチェーンにおける車検整備料金の統一について〜

 公正取引委員会は、このほど「事業者の活動に関する相談事例集」を公表した。この相談事例集は、独占禁止法違反行為の未然防止に役立てるため、事業者及び事業者団体のどのような行為が独占禁止法上問題となるかを明らかにするとともに、その理解を一層深めることを目的として、法運用の考え方を具体的に示したものである。

 今回発表された相談事例は、

(1)流通取引に関するもの……販売拒絶、販売価格の制限、抱き合わせ販売等

(2)技術取引に関するもの……販売価格の制限、改良発明の制限

(3)業務提携に関するもの……不当な取引制限

(4)その他……不当な取引制限、共同ボイコット

 となっており、その一例として「フランチャイズ・チェーンにおける車検整備料金の統一」が取り上げられた。

 「フランチャイズ・チェーンにおける車検整備料金の統一」は「資料4」のとおり。

7.チャイルドシート中古品にも安全指針

 今年4月から着用が義務づけられたチャイルドシートのリサイクル利用が広がるなか、運輸省は中古品を購入する際に安全性を確認する目安となるよう、耐用年数とチェックすべき部品の項目などをまとめた安全指針をつくることを決めた。中古品の中には、外観上は問題がなくても、長期間の使用や衝撃によって安全性が低下しているものも少なくないといわれる。同省は、6月末にも耐用年数などの調査に着手し、年内に指針をまとめる方針だ。

 チャイルドシートは道交法の改正で今年4月から、6歳未満の子供を対象に着用が義務づけられた。シートは体格に応じて乳児用、幼児用、学童用の3タイプがあり、子供の成長に伴い、買い替えが必要だ。価格は数1,000円から10万円以上までと幅広い。生まれたばかりの子供が6歳になるまでに3タイプを購入すると、平均で計15万円近くかかってしまう。

 このため、親類間や知人同士で使い回しする人や、自治体などの貸し出しサービスを利用したり、フリーマーケットで中古品を購入したりするケースが増えている。無料貸し出しやリサイクルの窓口になっている自治体は、全国で150以上にのぼるという。

 しかし、集めた中古品については汚れをチェックする程度で、安全性までを確認している自治体は少ない。また、インターネット上などで、運輸省の型式指定を受けていなかったり、取扱説明書が付いていなかったりする中古品が流通している例もあるという。

 運輸省によると、今のところ中古シートが原因の事故やトラブルの報告は来ていないというが、車が事故を起こした際の衝撃や長時間の使用でプラスチック部分が摩耗するなどして、中古品の中には、安全性や機能が低下しているものもあるという。このため、利用者が中古品を購入する際に安全性を確認できるような指針が不可欠と判断した。

 運輸省は、指針策定へ向けた調査のため、今月末にも財団法人日本自動車研究所に、識者やリサイクルにかかわっている自治体関係者らで構成するワーキンググループを立ち上げる方針だ。

 現在流通している中古シートをサンプルとして回収し、安全上の基準に適合するかどうか試験を実施、耐用年数を型式ごとに算出する。さらに、安全試験のデータから、不具合が発生しやすい個所や安全上重要な部品などをリストアップし、中古品を購入する際に自治体や利用者が確認しやすいよう点検表を作る。年内の指針策定を目指している。(6月10日付 朝日新聞ニュース速報より)

8.7月の行事予定(6月28日現在)

7/1土
2日
3月 ◇高齢者セミナー 飯田橋 シニアワーク東京 10:00
◇自動車検査員教習 品川・丸山・立川
4火 中央会役員・評議員合同会議 銀座 中小企業会館 13:30
◇高齢者セミナー 飯田橋 シニアワーク東京 10:00
◇自動車検査員教習 品川・台東・丸山・立川
5水 共済担当者研修会(~/7) 大阪 ガーデンパレス 14:00
北武支部指定工場部会総会 小平 葉やま 18:00
◇自動車検査員教習 台東
6木 東日本ブロック専務理事研究会(~/7) 仙台 一の坊 14:00
    健康保険委員会幹事会 静岡 国民年金健康センター 15:00
◇高齢者セミナー 飯田橋 シニアワーク東京 10:00
◇自動車検査員教習 品川・ 台東・丸山・立川
7金 品川ブロック指定工場部会新旧幹事会 目黒 沖電気クラブ 18:00
◇高齢者セミナー 飯田橋 シニアワーク東京 10:00
◇自動車検査員教習 台東・丸山
8土 BOSC鮎釣大会(~/9) 岐阜 馬瀬川
9日 府中支部旅行会(~/10) 鴨川
10月 ◇高齢者セミナー 飯田橋 シニアワーク東京 10:00
◇自動車検査員教習 品川・丸山
11火 ◇高齢者セミナー損保試験 13:00
◇自動車検査員教習 品川・台東・丸山・立川
12水 ブロック長会議 渋谷 健保会館 11:00
合同支部長会 渋谷 健保会館 12:00
振・商理事会 渋谷 健保会館 14:00
都会議所自動車関連問題研修会 新宿 都議会議事堂 15:00
◇自動車検査員教習 台東・立川
13木 購販責任者会議 丸山 文化会館 9:00
◇高齢者セミナー見学会 支局 他 10:00
◇自動車検査員教習 台東・丸山
14金 二養施設陸運局監査
品川管内支部長連絡会 五反田 さいくる 15:30
◇高齢者セミナー終了式、合同面接会 飯田橋 シニアワーク東京 10:00
◇自動車検査員教習 品川・台東・立川
15土 イヤサカ展示会(~/16) 幕張 幕張メッセ 9:00
16日 八王子ブロック青研研修会 幕張 幕張メッセ 9:00
17月 近代化資金中央審査委員会 元赤坂 日整連 10:30
公正事務取扱所長会議 麹町 東條インペリアルパレス 14:00
中央支部指定工場事業主研修会 新川 新川区民館
◇自動車検査員教習 品川・丸山・立川
18火 日整連経理担当者研修会(~/19) 高知 第一ホテル 13:30
◇自動車検査員教習試問
19水 優良事業場支局長表彰 東大井 支局 14:00
関印協総会 丸の内 東京ステーションホテル 15:00
協組協議会 渋谷 健保会館 13:00
20木 《海の日》
大多摩支部従業員表彰及びレクレーション 河辺グラウンド下 10:00
21金 島部支部指定工場部会懇親会 五反田 ゆうぽうと 17:00
会議所会員研修会 大手町 経団連会館 14:00
◇自動車検査員研修 品川・多摩
22土
23日
24月 ◇自動車検査員研修 (品川・練馬・多摩)
25火 ◇自動車検査員研修 (多摩)
26水 関ブロ会長理事長合同会議 千葉
◇自動車検査員研修 (品川・多摩・八王子)
27木 金融委員会・審査会 丸山 文化会館 14:00
八王子支所BPオイル特別感謝祭 八王子支所 9:00
◇自動車検査員研修 (練馬)
28金 ◇自動車検査員研修 (品川)
29土
30日
31月 ◇自動車検査員研修 (練馬)