NO.320号 12年9月15日

1.ディーゼル車に関する黒煙濃度調査結果。〜点検整備の実施により、ディーゼル黒煙濃度は13.9%改善

2.運輸省、「自動車点検フェスティバル」開催

3.平成12年度後期(第30回)中古自動車査定士技能検定試験の実施について




1.ディーゼル車に関する黒煙濃度調査結果。〜点検整備の実施により、ディーゼル黒煙濃度は13.9%改善〜

 地球環境の悪化が国際的に議論されている一方、過密な東京都においては、自動車による大気汚染で都民の健康被害が憂慮されている。

 ディーゼル車の排気ガス規制を検討している石原東京都知事は、都内を走るすべてのディーゼル車に排ガスに含まれる有害な物質を取り除いて浄化するディーゼル微粒子除去装置(DPF)の装着を義務づけるか、またはガソリン車への代替義務づけなどに関した施策を発表した。

 本会では、これら東京都の動向を踏まえ、ディーゼル車による公害対策」へ具体的に取り組むために、ディーゼル車の黒煙低減を図るためには点検整備が必要である』ことを調査し、その結果をとりまとめた。

 1.調査      「ディーゼル車に関する黒煙濃度調査」

 2.調査対象地域  東京都全域

 3.調査期間    平成12年5月10日〜5月31日

 4.調査対象自動車 ディーゼル自動車全車種(乗用、貨物、乗合、特種) 
 5.調査方法    都内全域の指定工場へ郵送し、期間中に車検整備で入庫したディーゼル車に対し、点検整備結果及び入庫時            の黒煙測定と、点検整備後の黒煙測定結果のデータ収集を行い集計。

 6.調査結果の概要

▼点検整備前の平均黒煙濃度は33.5%、点検整備後は28.8%となり、点検整備の実施により、ディーゼル黒煙濃度は13.9%改善した。
▼規制(製作)年別の平均黒煙濃度の改善率は、昭和58年以前の車で13.8%、58年以降12.1%、平成元年以降14.4%、平成6年以降で14.3%となった。

▼規制(製作)年別・車種別の黒煙濃度改善率を、改善率の高い1順でみると、昭和58年以前の車は、乗用車が20.0%、58年以降では貨物車13.3%、平成元年以降では乗用車が16.6%、平成6年以降では乗用車が17.0%となり、乗用車の改善率が高いことが見受けられる。

▼点検整備を行った車では、約9割の車に10%以上の黒煙濃度低減効果があった。

▼点検整備を行ったことにより、30%以上低減した台数が27台(全体の1%)、30未満〜20%以上に低減した台数が74(同2.6%)、20%未満〜10%以上低減した台数が318台(同11.3%)、10%未満の低減効果は2.221台(同78.7%)となった。点検整備前と点検整備後と変わらなかった車は181台あった。

 「ディーゼル車に関する黒煙濃度調査結果」は「資料1」のとおり。

2.運輸省、「自動車点検フェスティバル」開催

 「自動車点検整備推進運動」が、9月、10月の2ヵ月間にわたり、全国展開されているが、運輸省では、元F1レーサーの中嶋悟氏等を迎えて「自動車点検フェスティバル(資料2)」を下記の日程により開催する。

 「自動車点検フェスティバル」

  平成12年10月13日(金)運輸大臣室及び運輸省1階玄関前

      10月14日(土)常磐自動車道守谷サービスエリア(下り)

      10月15日(日)神戸市:地下鉄西神中央駅前広場

3.平成12年度後期(第30回)中古自動車査定士技能検定試験の実施について

 (財)日本自動車査定協会(日査協)では、このほど「平成12年度(第30回)中古自動車査定士技能検定試験実施について」を発表した。

  試験日時  平成12年12月13日(水)13時

  受験申請期間及び受付場所 平成12年9月18日(月)より10月16日(月)まで

               査定協会支所及び中販連支所

 「中古自動車査定士技能検定試験実施要領」は「資料3」のとおり。