NO.329号 13年2月15日

1.「ディーゼル車の黒煙無料測定結果」について

2.産業廃棄物管理票(マニフェスト)交付等状況報告書の都道府県知事への提出を、当分の間必要としない旨のお知らせについて

3. 圧縮天然ガス(CNG)自動車の排出ガス技術指針改正 〜CNG自動車の排出ガスレベル強化〜

4.「環境に優しい自動車整備工場の顕彰モデル事業」第1回地区協議会の開催について

5.「車検についてのアンケート調査結果」 PART5 〜ユーザー(代行)車検に対して否定派が増加傾向〜

6.日本自動車タイヤ協会、2000年「タイヤ点検結果」 〜タイヤ整備不良率は17.4%〜

7.専門認証取得状況について(平成12年10月末)

8.ジャパンエナジー、「バリュー車検」車検事業を拡大





1.「ディーゼル車の黒煙無料測定結果」について

 昨年10月20日から11月30日までの間に、東京都内1,000工場のご協力により実施した「ディーゼル車の黒煙無料測定」の結果がまとまった。

 測定結果の概要は以下のとおり。

 (1)実施台数は3,883台で、点検整備前の黒煙測定濃度は、平均26.4%であった。

 (2)3,883台のうち点検整備前を測定したところ基準不適合で点検整備後の黒煙濃度を測定した乗用車は232台、貨物車は997台であった。

 (3)これらの改善率をみてみると、乗用車では点検整備前の黒煙濃度は35.4%であったが、点検整備後の黒煙濃度は27.2%となり改善率は20.9%となった。

 (4)また、貨物車については点検整備前の黒煙濃度は30.1%であったが、点検整備後の黒煙濃度は24.6%となり、改善率は17.3%となった。

 (5)なお、乗用車と貨物車を合計した場合の点検整備前の黒煙濃度は31.1%であったが、点検整備後の黒煙濃度は25.1%となり、改善率は18.0%となった。


 「ディーゼル黒煙測定集計表」は「資料1」のとおり。

2.産業廃棄物管理票(マニフェスト)交付等状況報告書の都道府県知事への提出を、当分の間必要としない旨のお知らせについて

 このたび、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則等の一部を改正する省令(厚生省令第115号)の規定により、「当分の間都道府県知事への報告書の提出の必要がなくなった」旨のお知らせが日整連よりあった。

 「産業廃棄物管理票交付等状況報告書に関する省令等」は「資料2」のとおり。

3.圧縮天然ガス(CNG)自動車の排出ガス技術指針改正 〜CNG自動車の排出ガスレベル強化〜

 運輸省では、平成7年に出達した「圧縮天然ガス(CNG)を燃料とする自動車の取り扱いについて(通達)」の見直しを行い、CNG自動車が低公害車として満たすべき技術上の指針を強化するため、CNG自動車の排出ガス技術指針を改正して逐次適用していく旨を発表した。

 取扱通達および国土交通省発表のプレスリリースは「資料3」のとおり。

4.「環境に優しい自動車整備工場の顕彰モデル事業」第1回地区協議会の開催について

 運輸省では、今年度から環境対策に積極的に取り組む整備事業者を顕彰し、公表することによって、整備事業者の環境問題への取り組みをより一層強化し、かつ、自動車ユーザーの環境問題に対する意識の高まりを図るため、「環境に優しい自動車整備工場の顕彰モデル事業」を実施する。

 平成12年度においては、九州運輸局福岡陸運支局管内において、モデル事業を開始し、この結果を踏まえ、全国展開することとしている。

 この事業は、循環型社会の形成に向けて、使用済み自動車の適正処理が緊急の課題となっている中、自動車整備業界が、リサイクル部品の使用促進、マニフェストの確実な交付等に加え、カーエアコン用フロンの適正処理について積極的な対応が求められていることを背景に実施するもの。

 運輸省発表のプレスリリースは「資料4」のとおり。

5.「車検についてのアンケート調査結果」 PART5 〜ユーザー(代行)車検に対して否定派が増加傾向〜

  ▼「定期点検整備」の必要性の認知は高まる傾向

  ▼「ユーザー(代行)車検」に対して否定派が増加傾向

  ▼「ユーザー車検」は7%、整備工場への車検依頼が増加

  ▼年齢が上がるほど、「ユーザー車検(代行)」への関心度は強い

 点検整備の必要性とユーザーの自己管理責任を訴えるためのパブリシティ活動の一環として、改正車両法(平成7年7月)施行後の自動車ユーザーの意識を探ることを目的に実施した「車検についてのアンケート調査結果」は、第1回目の1996年より今回で5回目となった。

 今回の調査は、法改正より5年以上が経過し「ユーザー車検制度」というものが、特殊な存在ではなくなった状況で、「ユーザー車検」はどれだけ一般に浸透したかをみる一つの指針となると考えられる。

 調査結果をみると、「定期点検整備」の必要性の認知度は高まり、「ユーザー車検」に対する関心も薄れてきている傾向がでてきている。

 車検の実施としては、整備工場、ディーラーでの実施は90%を越え、「ユーザー車検」に対する否定派が増加傾向にある。

 本調査は、広告代理店である(株)日本経済広告社が2000年12月11日から5日間にわたり、首都圏在住ホワイトカラー100世帯を対象に、質問紙によるアンケートを実施したものである。

 1.調査概要  調査日時  2000年12月11日〜12月15日
  調査対象  首都圏在住ホワイトカラー100世帯
  調査方法  質問紙郵送自記式
  有効回答数 100票

 2.調査結果の要旨
  自動車ユーザーが行う車検の実施場所は
   「ディーラー」    50%
   「整備工場」     43%
   「ユーザー車検」    7%
   「ユーザー車検代行」  0%

   このうち、ユーザー車検において、車検前後の定期点検整備を実施したのは50%で、定期点検の実施先は整備工場。
   車検は「整備工場で行う」が43%と増加しており、「ディーラーで行う」と合わせると90%を超える。「ユーザー車検」に対する否定派が増加し、整備工場、ディーラーで行う車検が増加している傾向にある。

  「ユーザー車検」及び「ユーザー車検代行業」の認知度は79%で、1998年以降、ユーザー車検の認知度はほぼ8割のラインにとどまっている。

  「ユーザー車検(代行車検)でも、定期点検整備が必要である」ということを認識しているのは全体の71%で、2年連続して低下していた認知率は2000年の調査では、過去最高であった97年調査時の71.2%に近づいた。

  今後のユーザー車検(代行車検)実施について
   「やりたい」      15%
   「やりたくない」    32%
   「どちらとも言えない」 53%
   ユーザー車検を「やりたくない」は前回調査(16.5%)と比較してほぼ倍になっている。

  ユーザーの保守管理義務が法律で明記されていることの認知は
    「知らない」  59%
    「知っていた」 41%
   保守管理義務の認知度は1999年、2000年と連続して下降傾向にある。

  日常の点検整備の実施先は
    「ディーラー」 40%
    「整備工場」  21%
    「自分自身」  21%
    「やらない」  18%
   整備工場とディーラーを合わせると、全体の6割を占めている。

  「車検が通った」ということの理解については
    「車検と故障しないとは無関係」     70%
    「次の車検まではだいじょうぶ」     24% 
    「次の車検までは安全に故障なく乗れる」 6%

 ○参考 これまでの調査結果「整備inTokyo」掲載
  --- 第1回調査96年9月号、第2回調査98年3月号、第3回調査99年3月号、第4回調査00年3月号

 「車検についてのアンケート調査結果 PART5」は「資料5」のとおり。

6.日本自動車タイヤ協会、2000年「タイヤ点検結果」 〜タイヤ整備不良率は17.4%〜

 日本自動車タイヤ協会は、都道府県警察・陸運支局、日本道路公団当の関係団体と協力し、2000年(1〜12月)に151回の路上タイヤ点検を実施し、その結果を発表した。

 それによると、タイヤ点検を行った車両は、高速道路5,786台、一般道路8,123台の合計「13,909台」。

 タイヤに整備不良があった車両は2,415台、不良率17.4%となっており、前回調査に比べ3.8ポイントの増加となっている。道路別では、高速道路のタイヤ整備不良率は20.8%で5.1ポイントの増加、一般道路は14.9%で1.9ポイントの増加という結果となった。

 不良項目別ワースト1位は「空気圧不適正」で6.3%、次いで「タイヤ溝不足」5.9%、「異常摩耗」4.4%となっている。なお、「空気圧不適正」の98.2%が空気圧不足であった。不良率を前回調査と比較すると、「空気圧不適正」は4.4ポイントの増加、「タイヤ溝不足」は0.6ポイントの減少、「異常摩耗」は0.5ポイントの増加となっている。

 車両グループ別不良率ワースト1位は「特殊車」で23.9%、次いで「貨物車」20.5%、「乗用車」15.9%の順となっており、すべての車両グループで不良率が増加している。

 車両グループ別・項目別ワースト1位は、乗用車は「空気圧不適正」7.6%、貨物車は「タイヤ溝不足」9.8%、「特殊車」も「タイヤ溝不足」13.5%となっている。

 2000年(1〜12月)路上タイヤ点検結果は「資料6」のとおり。

7.専門認証取得状況について(平成12年10月末)

 平成12年10月末における専門認証工場数は、総数で1,193カ所となった。

 業態別では、カー用品店178、専門工場345、代行業42、ガソリンスタンド479、ディーラー74、その他75となっており、ガソリンスタンドが専門認証全体の40%を占めている。

 関東運輸局管内では、カー用品店69、専門工場77、代行業9、ガソリンスタンド128、ディーラー29、その他33、合計345カ所となった。

 平成12年10月末現在の専門認証工場数は以下のとおり。

 ◆専門認証工場取得状況一覧               平成12年10月末現在

カー用品店

専門工場

代行業

ガソリンスタンド

ディーラー

その他

合 計

北海道

11

8

2

33

4

3

61

東 北

16

32

2

41

9

5

105

新 潟

9

17

0

26

1

9

62

関 東

69

77

9

128

29

33

345

中 部

23

66

3

94

6

3

195

近 畿

16

95

9

64

17

12

213

中 国

11

12

1

40

1

0

65

四 国

5

15

0

5

2

0

27

九 州

17

22

16

46

4

9

114

沖 縄

1

1

0

2

1

1

6

合 計

178

345

42

479

74

75

1,193

8.ジャパンエナジー、「バリュー車検」車検事業を拡大

 ジャパンエナジーは6月から、車検ビジネス「バリュー車検」を展開する。系列のJOMOステーションおよび全国の指定整備工場と提携し、車検を効率的に受注できる仕組みを構築する。SSの収益力強化と顧客の利便性向上がねらい。SSでの車検は従来、店舗ごとの独自商品だったが、今回のバリュー車検では、ブランドの統一とサービスの標準化を図ることで、顧客に安心感ある車検を提供することをめざしている。2001年度中に2千店舗へ導入し、初年度15万台以上の受注を見込んでいる。

 バリュー車検の最大の特徴は、自動車整備士が常駐する車検専門のコールセンターおよびウェブ・サイトを設け、顧客からの見積もり依頼、予約、相談などに365日、24時間体制で対応する。

 さらに、イメージキャラクターとして「ハローキティー」を採用し、SS車検に対する親近感の醸成と、ブランドの浸透を図る。

 現在、提携が完了している指定工場数は約150工場、この中にはすでに各SSと提携関係にある工場も含まれている。今後順次、提携先の拡大にも努めていく考えだ。(1月23日付 日刊自動車より)

 「バリュー車検」に関する新聞記事報道は「資料7」のとおり。