東整振・都整商事務局情報

NO.349 14年1月15日号

整政連等3団体、「自動車分解整備業に係る平成14年度税制延長等に関する要望」自動車整備議員連盟に陳情

国土交通省、不正改造車への整備命令時、車両にステッカー貼付

東京都税調、自動車メーカー税創設を答申、「環境対策」に充当

「車検についてのアンケート調査結果(PART6)」

平成12年度の車検台数56万台減、原因はトラックの保有数減。
   全国の車検減少率ワースト10で3位は「品川」。ユーザー車検の割合ワースト10で10位は「八王子」



整政連等3団体、「自動車分解整備業に係る平成14年度税制延長等に関する要望」自動車整備議員連盟に陳情

 日本自動車整備政治連盟(整政連)、日整連、整商連の3団体は、平成13年12月5日、自民党本部において開催された自動車整備議員連盟総会において、「自動車分解整備業に係る平成14年度税制延長等に関する要望」を陳情した。

 この要望は、残存期間があるまま解体による永久抹消をした自動車ユーザーに対する支払済みの自動車重量税の還付や、平成13年で適用期限の切れる税制等の延長を骨子としている。

 また、当日は、自動車整備議員連盟から、自動車重量税を還付する制度の創設についての決議が提出され、全会一致で採択、決議された。

 「決議文」、「自動車分解整備業に係る平成14年度税制延長等に関する要望」、「自動車整備に関する主な施策及び予算(国土交通省自動車交通局)」、「自動車整備議員連盟名簿」等並びに「平成14年度税制改正の措置内容のお知らせについて」は「資料1」のとおり。

国土交通省、不正改造車への整備命令時、車両にステッカー貼付

 国土交通省は、不正改造車に対する罰則の強化と合わせて、整備命令時に車両へのステッカーを貼付する方針だ。車両前面へ貼付し、整備後に車両提示しなければ、はがせないようにする。これにより陸運支局などへの車両提示を徹底させる考えだ。

 次期通常国会で道路運送車両法を改正、2003年にも不正改造車に対する罰則を強化する方針。街頭検査などで整備命令を受けた場合、整備後の車両を陸運支局へ15日以内に提示する所有者の義務を現行の通達から条文へ格上げし、これに従わない場合は車両に使用停止期間を科して車検証やナンバーを回収する。整備命令ステッカーの貼付は、法改正に合わせて実施する。ステッカーを貼ることにより、違反者に車両提示を徹底させるのが狙いだ。

 国土交通省の規制緩和でカスタマイズ市場が拡大している半面、法律で禁止されている運転席・助手席の窓ガラスに濃い着色フィルムを貼ったり、爆音マフラーを装着するなどの悪質な改造も増えつつある。このため、国土交通省は、保安基準に適合しているかを抜き打ちで調べる街頭検査の回数を増やしたり、自動車用品店に対する指導を強化したりしている。(1月7日付 日刊自動車新聞より)

東京都税調、自動車メーカー税創設を答申、「環境対策」に充当

 東京都の第4回税制調査会が、去る13年12月25日開かれ、地方における新たな環境税制構築を骨子とする答申書を石原都知事に提出した。

 低公害車の技術開発努力を促す政策税制の一環として、自動車メーカーの生産出荷行為に着目した新税創設を打ち出したほか、法定外目的税として検討中の大型ディーゼル車高速道路利用税を7都県市共同で一斉導入することや、地球温暖化対策が主眼の環境税(炭素税)を汚染者負担の原則で地方税として課税すべきだと提起している。(平成13年12月28日付 交通毎日新聞「資料2」より)

「車検についてのアンケート調査結果(PART6)」

〜「ユーザー車検」の認知率は約8割、「ユーザー車検」に対する否定派は増加。
  「定期点検整備」の必要性の認知は高まるが、平成7年の法改正は、十分に理解されているとはいえない〜

 点検整備の必要性とユーザーの自己管理責任を訴えるためのパブリシティ活動の一環として、改正車両法(平成7年7月)施行後の自動車ユーザーの意識を探ることを目的に実施した「車検についてのアンケート調査結果」は、第1回目を実施した1996年より今回で6回目となった。

 今回の調査は、「ユーザー車検制度」というものが、既に特殊な存在ではなくなった現在、「ユーザー車検」はどれだけ一般に浸透したか、単に安いというだけの「ユーザー車検」と「定期点検整備」との関係をみる一つの指針となると考えられる。
 調査結果をみると、「ユーザー車検」の認知率は、例年大きな変動もなくほぼ8割のラインにとどまっているものの、制度の中まで認知されているかどうかという疑問は残る。また、「ユーザー車検」そのものには肯定的な考えが多数を占める中で、実際に「ユーザー車検」の利用を考えている消費者は少数にとどまっている。

「定期点検整備」の必要性の認知度は高まり、99年を底に2年連続認知率は上がり、車検が次の車検まで安全を保障するものではないことが浸透されてきているが、平成7年の法改正について、十分に理解されているとはいえない。

 車検の実施先としては、整備工場、ディーラーでの実施が大半を占め、「ユーザー車検」の実施は1%と、「ユーザー車検」に対する否定派は増加傾向にある。

 1 調査概要  調査日時  2001年11月
 調査対象  首都圏在住ホワイトカラー100世帯
 調査方法  質問紙郵送自記式
 有効回答数 100票
   調査実施  (株)日本経済広告社
 2 調査結果の要旨
今回の調査で自動車ユーザーが行う車検の実施場所は、「ディーラー」57%、「整備工場」42%、「ユーザー車検」1%の順となった。うち、「ユーザー車検」実施者の、車検前後の定期点検整備は実施されていなかった。
「ユーザー車検」の認知度は86%で、1998年以降、ユーザー車検の認知度はほぼ8割のラインにとどまっている。
「ユーザー車検でも、定期点検整備が必要である」ということを認識しているのは全体の74%で、2年連続認知度はアップし、車検が次の車検までの安全を保障するものではないことが浸透されてきている。
今後のユーザー車検実施については、「やりたい」が11%、「やりたくない」が37%、「どちらとも言えない」が52%となり、「ユーザー車検否定派」は2年連続で増加した。
「ユーザーの保守管理義務が法律で明記されていることの認知」は、「知らない」61%、「知っていた」39%で、例年55〜60%が保守管理責任が明確化されたことを知らず、平成7年の法改正は十分に理解されているとはいえない。
「日常の点検整備の実施先は」、「ディーラー」が44%、「整備工場」が21%、「自分自身」が13%、「やらない」が22%で、「自分自身」が減少し、「整備工場」「ディーラー」に依頼するが増加している半面、「やらない」が増加している。
「車検が通った」ということの理解については、「車検と故障しないとは無関係」は73%、「次の車検まではだいじょうぶ」は22%、「次の車検までは安全に故障なく乗れる」は5%となり、約7割が車検について理解しているといえる。
「ユーザー車検」の意向者は20歳代で50%、30代では21%、40代では9%、50代では3%であり、年齢が上がるほどユーザー車検への関心は少ない。
※これまでの調査結果掲載
 第1回調査「整備inTokyo」96年9月号、第2回「整備inTokyo」98年3月号、
 第3回「整備inTokyo」99年3月号、第4回「整備inTokyo」00年3月号、第5回「整備inTokyo」01年3月号
 3-1 調査結果        別 紙「資料3」
 3-2 クロス集計       別 紙「資料3」
 3-3 調査結果の時系列推移  別 紙「資料3」

平成12年度の車検台数56万台減、原因はトラックの保有数減。全国の車検減少率ワースト10で3位は「品川」。ユーザー車検の割合ワースト10で10位は「八王子」

 「サービス戦略平成13年秋号(自動車公論社刊)」によると、平成12年度の全国の登録車における継続検査台数が56万台減少した。車検台数減少の理由は平成13年3月末と平成12年同末では、乗用車は123万台増加しているが、貨物車は36万台減少している。会社が不況による経費削減対策として、保有する貨物車を手放しているのが原因と分析している。

 また、同誌による全国・検査場地区別の車検台数推移では、車検減少率ワースト10の第3位に「品川検査場」が入り減少率は5.6%となった。ユーザー車検の割合ワースト10では第10位に「八王子検査場」が入り、13.0%のユーザー車検割合となっている。東京地区における平成12年度のユーザー車検台数は「品川」43,600台(持込検査におけるユーザー車検割合30.9%)、「足立」34,700台(同23.1%)、「練馬」34,900台(同27.5%)、「多摩」36,500台(同32.2%)、「八王子」26,400台(同35.3%)となっている。

 「サービス戦略(平成13年秋号VOL.5)」の全国検査場地区別の車検台数推移は「資料4」のとおり。