東整振・都整商事務局情報

NO.368 14年11月15日号

「大型トラックによる白煙発生に伴う事故防止」
バスの暖房用プレヒータによる車両火災事故防止
国土交通省、ディーゼル車の不正軽油などの使用を規制
高濃度アルコール含有燃料によるトラブル防止のための注意喚起に関する協力依頼
液化石油ガス自動車燃料装置用容器にかかる自主回収
自工会、硫黄軽油使用の注意喚起ポスター
アイドリング・ストップ運動への協力依頼
平成14年秋の褒章、本会から中嶌副理事長、佐伯理事が黄綬褒章を受章
陸運関係従事者関東運輸局長表彰、本会から小宮健一氏が受賞
ファイネスによる整備マニュアル、日整連が提供を1年延期
1級大型整備士向け教科書、日整連が来年9月めどで作製
NHK情報誌「ステラ(11/8号)」にマイカー点検のための記事が掲載される
カードック11月号に「東京都自動車整備教育会館」が紹介される

「大型トラックによる白煙発生に伴う事故防止」
 本年7月大型トラックによる白煙発生に伴い多重衝突事故が発生し、人身事故にまで至った。この事故は、ディーゼル車の黒煙防止対策の一環として、燃料ポンプを調整するのを防ぐため封印していた「フルスピードストッパーボルト」を車両の最高速度を上げるため、封印を取り外し調整した結果、ターボチャージャーの最高回転が増大する時過大な応力がインペラにかかり、インペラが破損しエンジンオイルが大量にシリンダ内に混入したため、短時間で大量の白煙が発生したものである。
 このような事故を防止するため、以下の事項について適切な対応が図られるよう、国土交通省より通達があった。
1.最高速度をあげるため、封印を取り外し「フルスピードストッパーボルト」を調整することは、ディーゼル車の黒煙防止性能が損なわれ、保安基準に不適合となる恐れがあることのみならず、車両安全上の観点からも問題であることを認識し、絶対に行わない旨徹底すること。

2.定期点検整備等で入庫した車両が封印を取り外され、かつ、ターボ車であった場合には、黒煙防止性能の保安基準への適合性を確認することはもとより、ターボチャージャーを取り外し分解する等インペラを点検すること。

「大型トラックによる白煙発生に伴う事故防止について」は「資料1」のとおり。


バスの暖房用プレヒータによる車両火災事故防止
 国土交通省では、バスの車両管理について、その重要性を指導しているが、「バスの冷暖房用装置による車両火災事故防止について(平成14年2月15日付け通達)」により、冷暖房エンジン搭載車両の再点検を促したところではあるが、暖房用プレヒータ製作メーカーの再現テストの結果、これらの車両火災事故は、冷暖房エンジンのプレヒータのコントロールパネル下部のコネクター取り付け部分の防水性が低下し、融雪剤が侵入した場合発熱発火であることが判明した。
 この種の事故の再発を防止するため、暖房用プレヒータについて、当該コネクター内に融雪剤が侵入した形跡はないか等破損部品はないか、コネクターの推奨する点検を確実に実施するよう通達があった。
 「バスの暖房用プレヒータによる車両火災事故防止について」は「資料2」のとおり。


国土交通省、ディーゼル車の不正軽油などの使用を規制
 国土交通省は、道路運送車両法改正に基づく保安基準を来春にも改正し、ディーゼルエンジン車に一定品質の軽油の使用を義務付けると発表し、12月11日までパブリックコメントを募集し、来年にも改正保安基準を施行する考え。
 ディーゼル車に不正軽油を使用することや低硫黄軽油専用車に低硫黄でない現行軽油を誤使用することによる環境の悪化を防止するため、軽油に係る燃料使用規制を導入するもの。
 改正される保安基準には「ディーゼル車の燃料は、適正な規格の軽油でなければならない」旨が規定される。
 国土交通省発表による「軽油に係る燃料使用規制の導入」は「資料3」のとおり。

高濃度アルコール含有燃料によるトラブル防止のための注意喚起に関する協力依頼
 高濃度アルコール含有燃料によるトラブル・事故防止のための注意喚起について、国土交通省、経済産業省から協力方依頼があった。
 平成13年8月に高濃度アルコール含有燃料を使用した車両の燃料漏れによる車両火災事故の発生が報告されたのを皮切りに、以来同燃料の使用によるエンジン不調等の車両不具合が複数報告されている。
 このような事態を受けて経済産業省及び国土交通省は、平成13年9月以降、「高濃度アルコール含有燃料の安全性に関し、科学的な調査・審議を行い、結果として、平成14年10月3日、高濃度アルコール含有燃料をガソリン自動車に使用した場合に、安全上問題がある旨の最終評価を行った。
 この最終評価を踏まえ、自動車ユーザーを含む消費者保護及び事故の未然防止の観点から、高濃度アルコール含有燃料をガソリン自動車に使用した場合に安全上問題があることについて注意喚起をするとともに、ガソリン自動車各車の取扱説明書等で指定されている燃料を適正に使用する必要性が自動車ユーザー等へ周知徹底されることとなった。
「高濃度含有燃料によるトラブル防止のための注意喚起に関する協力依頼」は「資料4」のとおり。


液化石油ガス自動車燃料装置用容器にかかる自主回収
 国土交通省よりこのほど、片倉チッカリン株式会社より同社が販売した液化石油ガス自動車燃料装置用容器に取り付けられた安全弁のシートパッキンに不具合があり、燃料充填完了直後に燃料が流出するおそれがあることから、同社より自主回収を行う旨報告があり、対象車両が点検・整備等で入庫した場合には、周知文書「資料5」を配布する等、当該容器について、自主回収が行われている旨を使用者に対して周知方協力するよう依頼があった。
自主回収開始日は9月30日で、回収品は片倉チッカリン(株)製のLPG自動車(バン・トラック等)用の外付型LPG容器。


自工会、硫黄軽油使用の注意喚起ポスター
 低硫黄軽油を使用した路線バスの一部で燃料ポンプから燃料のにじみが発生したため、国土交通省及び自工会からの注意喚起(=事務局情報NO.366 14年10月15日号参照=)があったが、自工会ではバス事業者向けのポスターを新たに作成し、バス事業者に配布を行っている。
 「硫黄軽油使用の注意喚起ポスター」は「資料6」のとおり。

アイドリング・ストップ運動への協力依頼
環境省より、このほど大気汚染防止及び地球温暖化防止のため、自動車を利用する人々に自主的なアイドリング・ストップの励行のさらなる普及定着のため、行政、企業、国民一人ひとりが相互に連携し、各種の取組みを継続して行われるよう本運動への協力依頼があった。
アイドリング・ストップ運動は、
 1.ドライバーへのアイドリング・ストップの励行の周知
 2.関連事業者等に対するアイドリング・ストップの励行の周知
 3.その他啓発のための各種取組みの実施

 〜必要以上の暖機運転や、運転者が車から離れている間、荷物の積み降ろしの間等の不必要なアイドリングをやめる〜
〜運転者の休息中や、人待ち等のための停車中のアイドリングについても、気候等の状況を考え、なるべくやめるようにする〜
「アイドリング・ストップ運動への協力依頼について」は「資料7」のとおり。


平成14年秋の褒章、本会から中嶌副理事長、佐伯理事が黄綬褒章を受章
 去る11月13日(水)、国土交通省10階大会議室において、「平成14年秋の褒章」伝達式が執り行われた。
 本会からは、中嶌武夫氏(都整商副理事長)、佐伯正司氏(東整振理事)が黄綬褒章の栄に輝いた。
 平成14年度秋の褒章受章者
   氏  名   事 業 所 名 支 部
   中嶌 武夫 (株)ナカリンオート 中 央
   佐伯 正司 (株)岡本モータース船堀工場 江戸川


陸運関係従事者関東運輸局長表彰、本会から小宮健一氏が受賞
 陸運関係従事者として、長年にわたり尽力されてこられた方々におくられる、平成14年陸運関係従事者関東運輸局長表彰式が、来る11月22日(金)、横浜市開港記念会館において執り行われるが、本会から東京スバル(株)の小宮健一氏が受賞の栄に輝いた。


ファイネスによる整備マニュアル、日整連が提供を1年延期
 11月6日付けの日刊自動車新聞報道によると、日整連は,来年から実施を予定していた「FAINES(ファイネス)」による自動車メーカー発行の整備マニュアルの提供サービスを1年程度延期し、2004年度から開始する。基幹ソフトの相違などから起こる技術的問題の検証に万全を期すため。
 ファイネスは、インターネットを利用した整備技術データーベースで、国産車・輸入車のサービスデータや技術情報などを収録している。
 複数メーカーの車両が入庫する一般整備事業者にとっては、マニュアルをそろえることは負担となっており、ネットでの閲覧が可能になれば、大幅な軽減につながるものと見られる。


1級大型整備士向け教科書、日整連が来年9月めどで作製
 日整連は、1級大型自動車整備士向け教科書の作製を開始した。国土交通省、自動車メーカーなどで構成するワーキングチームを発足、教科書作製に向けた具体的な方針やスケジュールについても協議している。
 教科書の完成は来年9月を見込んでいる。また、第一回の1級大型整備士技能検定試験の実施時期については、教科書作製の進展具合と歩調を合わせる形となりそう。
 日整連では今年、1級整備士養成課程向けに「エンジン電子制御装置」「シャシ」「総合診断・環境保全・安全管理」「自動車新技術」の4種類の教科書を発行している。今回の教科書はこれらに収録されていない技術などの分野を補完するもの。1級大型資格取得を目指す場合は基本的に、既に発行している4冊を併用する形となる、としている。(11月1日付日刊自動車新聞より)


NHK情報誌「ステラ(11/8号)」にマイカー点検のための記事が掲載される
 NHK情報誌「ステラ」11月8日号にマイカー点検のための記事が掲載された。
 これは、去る10月18日NHK教育テレビの番組「今夜もあなたのパートナー」において放送された内容の告知で、日整連が資料提供を行っている。
 日頃のメンテナンスにより、マイカーの不調やトラブルを未然に防止できることや、日常点検の必要性を訴えている。
 NHK情報誌「ステラ」11月8日号記事は「資料8」のとおり。 


カードック11月号に「東京都自動車整備教育会館」が紹介される
 日刊自動車新聞が発行している月刊誌「カードック」11月号に東京都自動車整備教育会館が紹介された。
 それによると「〜整備技術の研鑽の場として有効活用が期待される〜 今年5月に新宿都心部に完成した会館は、全国の整備教育施設の中で、機能的に最も優れた施設のひとつ」として紹介されている。
 カードック11月号記事は「資料9」のとおり。