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2026/01/01最近の話題

令和8年 年頭所感 舟橋会長理事長



新年明けましておめでとうございます。
令和8年を迎えるにあたり、謹んでご挨拶申し上げます。
令和7年におけるわが国土は、年初の大雪や12月の青森県東方沖を震源とする地震など、多くの自然災害に見舞われました。なかでも10月に発生した令和7年台風第22号では、八丈町と青ヶ島村において海底光ケーブルや水道施設の損傷、道路の寸断などの大きな被害が生じました。特に八丈町では土砂崩れにより水道管や水源が被害を受け、およそ1カ月の間全島で断水が発生するなど国民生活に大きな影響を及ぼしました。インフラの一日も早い復旧が望まれるなか、関東運輸局では八丈町に使用の本拠の位置を有する自動車について自動車検査証の有効期間を伸長する措置を講じ、自動車の継続検査業務が困難な状況に対応しました。自動車整備事業者におきましても、島部支部の会員事業場11事業場が工場壁面を損傷するなどの被害を受けております。これら災害に遭われた方々に対し、心よりお見舞い申し上げますとともに一日も早い復興・復旧をお祈り申し上げます。

令和7年の経済は、10月に日経平均株価が史上初めて5万円台に到達したほか、底堅い内需に支えられて緩やかな回復基調が続きました。7-9月期には6四半期ぶりにマイナス成長となったものの一時的な要因によるものとの見方が強く、トランプ関税など輸出の先行きには不安が残るものの、第4四半期および本年においては緩やかな回復が見込まれます。また、11月末に開催された政労使会議では、本年の春闘に向けて、高市首相が5%超の賃上げの定着を要請するなど、政労使ともに賃上げの定着に向けた積極的な姿勢が見られました。実質賃金の下げ止まりが期待される一方で、事業経営においては難しい局面が続くことが予想されます。

矢継ぎ早に進む自動車技術の高度化と整備人材不足への対応に苦慮する自動車整備業界を鑑み、国土交通省では令和7年7月に数々の法令改正を行ったところです。今般の改正では、一部機器の廃止ならびに整備用スキャンツールの設置義務化を含む認証工場の機器要件の見直しや省力化機器等の導入を前提とした大型車の指定整備を行う事業場の最低工員数の緩和、自動車整備士資格の実務経験期間の短縮、ブレーキペダルの踏みしろなど5つの点検項目についてスキャンツール等による確認を可能とするなど、デジタル技術の発展・普及や車両が備える自己診断機能の拡充を踏まえた内容となっております。
これらの法令改正は、自動車整備業を取り巻く事業環境の変化に対応するとともに自動車ユーザーの皆さまが今後も安全・安心に自動車を利用することができる社会を目指したものであります。われわれ業界としてもその期待に応えるべく、整備技能の錬磨に加えて業務の効率化や就業環境の改善等に引続き努めていかなければなりません。

生成AIをはじめとしたデジタル技術の発展・普及は著しく、会員組合員の皆さまのなかには、日々の事務作業に生成AIを活用しているという方もおられることと思います。政府では令和2年12月に「デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針」を閣議決定して以来、DX化を進めていることはご承知の通りです。こうしたDX化の潮流は自動車整備業界においても顕著であり、来る令和10年1月には国土交通省によるMOTASの大規模改修が控えております。改修後のシステムでは自動車登録検査手続きの飛躍的なデジタル化が実現します。OSSの受付拡大のほか検査場窓口のペーパーレス・キャッシュレス化を進めることとしており、登録・検査手数料等の納付に際してはクレジットカード等によるキャッシュレス納付とするほか、OCRシートなど紙媒体での各様式の取扱いを原則として廃止するとしています。そのため、指定整備事業者のみならず持込受検を行う認証整備事業者においてもデジタル化への対応が求められます。東整振・都整商では、行政ならびに中央団体である日整連・整商連との連携を密にし、情報収集に努めるとともに会員組合員の皆さまのデジタル化対応を支援してまいります。

令和9年1月より施行される改正自動車整備士技能検定規則では、新たな自動車整備士資格の運用が開始されます。新たな資格制度では、1級のほか2級と電気装置と車体においても電子制御の内容を含むこととしており、電子制御技術の高度化や自動運転技術の進展・普及に対応する資格体系となっています。さらに、1級から3級の自動車整備士資格では、ガソリン自動車など各種目の内容を包含する自動車整備士(総合)と二輪車の整備技能に特化した自動車整備士(二輪)の2種に整理されます。
東整振では、本年4月より開講する技術講習をもって現行制度での講習を終了し、10月からは新資格に対応したカリキュラムにて技術講習を運営してまいります。一方、登録学科試験では令和9年3月より当面の間は新旧両資格制度の試験が実施されることとなります。当面の間は新旧両制度が並走することから業務の煩雑化が予想されます。技術講習ならびに登録学科試験を受講・受験される皆さまが混乱をきたすことのないよう、技術講習所ならびに登録学科試験の適正な運営と改正内容の周知に努めてまいります。

昨年7月に施行された指定整備工場における最低工員数の緩和をきっかけとして、業務の効率化・省力化に資する設備機器への需要は今後一層高まるものと予想されます。都整商では、国によるスキャンツール導入補助事業やものづくり補助金など、各種補助金制度の効果的な活用を促進しつつ、組合員事業場の効率化・省力化を支援してまいります。

ここまで申し述べました通り、昨年は様々な法令改正が行われました。加えて令和9年・10年には引き続き事業環境に大きな変化を生じる法令改正が控えております。東整振・都整商ではこれら改正内容の周知を図るとともに会員組合員の対応支援に努め、時代に即した自動車整備業の発展をお支えしてまいります。
結びにあたり、関係官庁、関係団体、また会員組合員各位の深いご理解とご協力をお願い申し上げますとともに、皆さま方の事業のご繁栄を祈念いたしまして年頭のご挨拶とさせていただきます。

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