国交省では、大都市圏を中心に依然として厳しい状況にある大気汚染の改善に資するため、自動車の排出ガス検査の高度化を図るべく、現行の黒煙測定器による黒煙濃度測定に代えて、「オパシメータ」(光透過式黒煙測定器)を使用したPM測定を導入することを予定している。
このPM検査測定が導入されると、指定整備工場におけるディーゼル車の排出ガス検査で「オパシメータ」による測定が必要となることから、日整連では、指定整備工場におけるディーゼル車の排出ガス測定に新たにオパシメータを導入することについて、各自動車整備振興会に意見照会を行い意見を取りまとめた。
日整連では、各県整備振興会からの意見を踏まえ、去る平成18年12月13日、国交省自動車交通局技術安全部環境課長へ「自動車整備業界は、度重なる規制緩和による車検期間の延長及び点検項目の削減等により非常に厳しい状況にあり、このような中で指定整備工場におけるオパシメータによる検査の導入にあたっては、特段の配慮を賜りたい」旨の要望を提出した。
要望内容は次のとおり。
■「指定整備工場におけるオパシメータを使用したPM検査に対する要望」
1. | オパシメータ認証車の排出ガス検査を行うためには、オパシメータを結果的に新たに導入しなければならないことから、規制を必要とする理由を指定整備事業者が理解できるように説明して頂きたい。 (例:PMが人体に与える影響、環境全体から見た場合の自動車から排出されるPMの影響度、環境基準の達成度等) |
2. | オパシメータ認証車についても、指定整備工場が現有している黒煙測定器を代替するまでの間は、黒煙測定器による検査を認められたい。 もしこれが不可の場合には、現在の経過措置として示されている、オパシメータ認証車の黒煙測定器による検査可能期間の2年間を5年間程度まで延長して頂きたい。 |
3. | 指定整備工場がオパシメータを導入した場合には、コストの増加を防ぐ観点から全ての黒煙認証車の検査をオパシメータで実施できるよう措置し、黒煙測定器との重複保有を不要として頂きたい。 |
4. | 指定整備工場は、国の検査の一部を補完し行政業務の円滑化に大きく寄与していることから、オパシメータの導入に当たっては、補助金等を支給し指定整備事業者の負担を軽減して頂きたい。 |
5. | オパシメータの価格は現在50万円程度と示されているが、指定整備事業者の負担を軽減するため、さらに低減するよう関係方面を指導して頂きたい。 |
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オパシメータを使用したPM検査の導入(案)に係るパブリックコメントの募集について(国交省)
○オパシメータを使用したPM検査の導入(案)について(PDF) ●
指定整備工場におけるオパシメータを使用したPM検査に対する要望(日整連)