平成23年度東京都予算等に対する要望書 社団法人東京都自動車整備振興会 東京都自動車整備商工組合 【要望事項】 1. 自動車が排出する黒煙とCO2を削減させる効果のある点検整備の励行について、積極的に都民広報されたい。 (理由) 平成21年度国土交通省調査によると、自動車整備事業者がディーゼル車のエア・クリーナ・エレメントの点検、清掃、交換等の整備を実施することによって、黒煙濃度10%以上の低減効果が認められた車両が全体の33%あるという結果が報告されている。当会としても「点検・整備の実施によって黒煙濃度は改善される」ということを、平成12年度より継続して要望し、強く訴えているところである。 また、国土交通省「自動車エコ整備に関する調査検討会」が平成21年に自家用乗用車を対象に行った試験によると、「エンジン・オイル及びオイル・フィルタ交換、エア・クリーナ・エレメント交換、タイヤ空気圧調整の項目を実施した場合、2%程度の燃費改善効果が確認され、CO2削減効果も同様と考える」旨の結果が公表されている。 このように、自動車の定期点検整備を確実に実施することで、自動車が排出する黒煙やCO2を削減することができることから、当会においてもあらゆる機会をとらえて、自動車ユーザーに対する点検整備促進の啓発活動を展開しているところである。 ついては、東京都における深刻な大気汚染状況を踏まえ、使用過程車の黒煙濃度等低減並びにCO2削減という観点から、自動車の点検整備の確実な実施について「自動車税納税通知」での自動車ユーザーへの広報を実施されたい。また、自動車運転者の視覚に触れることが多い、東京都が管理する歩道橋等へ点検整備の励行を促すための横断幕等での広報を積極的に実施されたい。
【要望事項】 2. 指定自動車整備事業(民間車検場)に対する「固定資産税」の減免措置を講じられたい。 (理由) 指定自動車整備事業(道路運送車両法第94条の2の規定に基づく指定整備事業)は、いわゆる「民間車検場」と呼ばれ、国が行う自動車検査の代行機関として既に約7割の「継続検査(車検)」を実施し、国民の利便性向上と行政事務の簡素・合理化に寄与しているところである。 また、指定自動車整備事業は、国の認証事業場としての基準である「屋内作業場」や「車両置場」を有するほか、自動車の検査設備としての「完成検査場」を有し、「自動車検査用機器」等の備え付けが義務付けられている。 固定資産税にあっては、公益のために直接専用する固定資産や特別な事情があると知事が認める固定資産についての減免措置がとられている。 指定自動車整備事業の検査は、国の検査を代行するという極めて公益性の高い事務であることから、当該検査施設についての「固定資産税」の減免措置を講じられたい。 【要望事項】 3. 都内における二輪車の駐車場を拡充されたい。 (理由) 二輪車は四輪自動車と比較して、省エネルギー、省スペース、省資源等、地球温暖化抑止に加え高い機動性を備えている。また、最近のガソリン価格高騰の折、利便性の高い乗り物として再注目されつつある。 平成18年6月の道交法改正によって駐車違反取り締まりが強化されたことにより、二輪車の駐車場整備が大きな課題となっている。 警視庁のデータによると、平成20年における都内の二輪車の違法駐車台数は、自動二輪車9,162台、原動機付自転車20,369台で、特に23区内における二輪車の違法駐車が大きく目立っている。 このような状況下、東京都においては「自動二輪車駐車場整備促進アクションプログラム」を策定し、二輪車用のパーキングチケットが導入される等、自動二輪車駐車場の整備促進に向けた取り組みが行われているが、都内における二輪車の駐車場は絶対的に不足していることから、二輪車パーキングチケット設備の拡充、既存駐車場での二輪車駐車整備、路上(車道、歩道)における二輪車駐車場整備等、二輪車駐車場の更なる拡充・整備を講じられたい。 |