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2010/07/20最近の話題

経産省・中小企業庁、平成22年度中小企業者に関する国等の契約の方針を公表

 中小企業庁より整商連を通じて当会に対し、官公需についての中小企業者の受注機会の増大を図るための方針(「平成22年度中小企業者に関する国等の契約の方針」)が閣議決定された旨の通知がありましたのでお知らせします。
 
 同方針では、行政経費節減のため、競争契約や一括発注の要請が強まっており、中小企業者の受注環境は一層厳しい中、受注機会の増大を図るための有益な既存の取組を進めるとともに、支援強化やダンピング防止対策の充実を図るとしており、平成22年度の中小企業者向け官公需契約目標額については、約3兆8,656億円(官公需総予算額に占める中小企業者向けの金額の割合:56.2%【過去最高水準】)としています。
 
 また、中小企業者の受注機会の増大のための主な措置として、以下について新たに講じられています。

(1)中小企業者の自助努力への支援強化
  (1)国の発注機関ごとに「官公需相談窓口」を設置
  (2)官公需の仕事探しの相談に応じる「官公需総合相談センター(仮称)」を全国に設置
  (3)中小企業支援機関での支援ツールとして、官公需情報ポータルサイトの利用を促進
 
(2)ダンピング防止対策の充実
  (1)低入札価格調査において、入札価格内訳書の徴収を徹底
  (2)落札者名の公表を徹底し、公正取引委員会、労働基準監督署などの規制当局による監視に繋げる
 
(3)特殊会社に対する努力要請
 

 

「平成22年度中小企業者に関する国等の契約の方針」のポイント

「国等の契約の方針」は、中小企業者の受注の機会の増大を図るため、官公需法(「官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律」(昭和41年法律第97号))に基づき、毎年度閣議決定しているもの。平成22年度における国等の契約の方針のポイントは以下のとおり。

1.中小企業者の受注機会の増大のための主な措置
行政経費節減のため、競争契約や一括発注の要請が強まっており、中小企業者の受注環境は一層厳しい中、中小企業の 受注機会の増大を図るため有益な既存の取組(分離・分割発注の推進、同一資格等級区分内での競争、官公需適格組合の活用等)を引き続き進めるとともに、以下の措置を講じる。

(1)中小企業者の自助努力への支援強化
中小企業者の官公需に関する個別の相談に対応する体制を作るとともに、官公需情報ポータルサイトの利用を広める。
 (1) 国の発注機関ごとに「官公需相談窓口」を設置
 (2) 官公需の仕事探しの相談に応じる「官公需総合相談センター(仮称)」を全国に設置
 (3) 中小企業支援機関での支援ツールとして、官公需情報ポータルサイトの利用を促進

(2)ダンピング防止対策の充実
人件費割合の高い役務契約において、予定価格を大幅に下回る入札が散見され、支払賃金の削減や下請企業へのしわ寄せ、作業品質の低下等が懸念される。このため、過度の低価格入札に対するダンピング防止対策の充実を図るため、低入札価格調査制度の適切な活用を図る。
 (1) 低入札価格調査において、入札価格内訳書の徴収を徹底
 (2) 落札者名の公表を徹底し、公正取引委員会、労働基準監督署などの規制当局による監視に繋げる

(3)特殊会社に対する努力要請
官公需法に努力義務が定められている地方公共団体に加えて、民営化により官公需法の対象外となった特殊会社に対し、国の取組に準じた努力を所管大臣から要請する。
(注)国100%出資の会社を想定。

2.中小企業者向け契約目標
平成22年度における国等の中小企業者向け契約目標金額:約 3兆 8,656億円
(官公需総予算額に占める割合 56.2%)
(参考:平成21年度の契約実績)
中小企業者向け契約実績額 約4兆1,932億円
(官公需総実績額に占める割合:53.1%)

(別紙)

「平成22年度中小企業者に関する国等の契約の方針」の構成
(前文)

第1.中小企業者の受注機会の増大のための措置

1.官公需情報の提供の徹底
 (1)各府省、公庫等ごとの契約目標等の公表
 (2)個別発注情報の提供と説明
 (3)発注部局における「相談窓口」の設置
 (4)官公需情報ポータルサイトによる情報の一括提供
 (5)「官公需総合相談センター(仮称)」の設置

2.中小企業者が受注し易い発注とする工夫
 (1)分離・分割発注の推進
 (2)適正な納期・工期の設定
 (3)銘柄指定の廃止
 (4)中小企業官公需特定品目に係る受注機会の増大
 (5)官公需適格組合等の活用
 (6)同一資格等級区分内の者による競争の確保
 (7)調達手続の簡素・合理化

3.中小企業者の特性を踏まえた配慮
 (1)技術力のある中小企業者に対する受注機会の増大
 (2)地域の中小企業者等の積極活用
 (3)中小企業者の適切な評価
 (4)中小建設業者に対する配慮
 (5)新規開業中小企業者の参入への配慮

4.ダンピング防止対策等の推進
 (1)適切な予定価格の作成
 (2)低入札価格調査制度の徹底等

第2.中小企業者向け契約目標

第3.官公需対策における政府一体の取組み

 (1)方針の普及及び徹底等
 (2)措置状況の通知及び情報の公表
 (3)地方公共団体の施策

 

【関連資料】
 ■平成22年度中小企業者に関する国等の契約の方針のポイント
 ■平成22年度中小企業者に関する国等の契約の方針
 

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