2009年度二輪車市場動向調査の概要 1.市場調査活動について 二輪車市場の変化を捉えるため、隔年毎にアンケート調査を行っている。 2.調査実施概要 | 新車購入ユーザー調査 | 二輪車に関する意識調査 | 販売店に関する調査 | 調査手法 | 郵送調査 | WEB調査 | WEB調査 | 郵送調査 | 調査地域 | 全国 | 全国 | 全国 | 東京都・大阪府 | 調査対象 | 新車購入ユーザー | ユーザー・ノンユーザー 若年層(10代・20代)、 ミドルエイジ層(40代・50代)、 その他年齢層(30代及び60歳以上) | ユーザー・ノンユーザー 若年層(10代・20代)、 ミドルエイジ層(40代・50代)、 その他年齢層(30代及び60歳以上) | 二輪車販売店 東京都 専売店・併売店、 大阪府 専売店・併売店 | 有効回収数 | 5,575サンプル (回収率:53.9%) | 2,514サンプル うちノンユーザー689人 「普通自動車免許」非保有者197 | 2,514サンプル うちノンユーザー689人 「普通自動車免許」非保有者197 | 146サンプル (回収率:28.9%) | 調査実施期間 | 2009年8月~9月 | 2009年11月 | 2009年11月 | 2009年11月~12月 |
3.今回調査結果 (1)新車購入ユーザー調査 性年代別では、男性は「10代」「20代」の比率が時系列で減少、女性も「10代」「20代」で減少しており、特に「20代」の構成比は前回調査から半減となり12ポイント減少した。 需要形態は、「代替」が57%と需要の中心となっている。「新規購入」は15%と前回(18%)より減少、「再度購入」「増車」は前回と同程度となっている。 購入車種の決定ポイントは、「スタイル・デザイン」「燃費のよさ」が最も多く、次に「扱いやすさ」の順。 使用用途は、「通勤・通学」が45%、「買物・用足し」(30%)の順で高いものの、時系列でみると「通勤・通学」が減少傾向にあるのに対し、「買い物・用足し」や「ツーリング」が増加。 月間走行距離の平均は「270km」。前回に比べ(+16km)長くなっている。 今後も二輪車に乗り続けたいという人は92%で、多くの人が継続乗車意向を示しており、前回(89%)に比べ、やや増加している。 環境変化時の継続乗車意向は、「駐車スペースがなくなった時」「経済的に余裕がなくなった時」を、二輪車保有を中止する要因としてあげているが、結婚や子供が生まれるなどライフステージ上の変化や、盗難や事故で新車を失っても、二輪車に「乗りつづける」とする回答者が5割と多い。 (2)二輪車に関する意識調査(二輪車の購入・環境性・駐車場問題) [1]二輪車購入の意識 新規購入ユーザーは、若年層・ミドルエイジ層ともに「燃費のよさ」「維持費の安さ」「移動時間の短縮」「自転車に比べて楽」等の経済性や実用性を重視した購入動機をあげる人が多い。一方、保有経験なし者においては「どの特性も購入意欲をかきたてない」人が大きな割合を占めている。 若年層の代替ユーザーは、「解放感を味わえる」「スピード感を楽しめる」「乗っていて爽快感を楽しめる」「二輪車を操る楽しさ」といった楽しさ面を重視した購入動機をあげる人が多い。 一方で、若年層の購入後数年経過したユーザーでは、「移動時間が短縮」「駐車スペースを気にしなくて良い」「行動範囲の拡大」「身軽に動ける」といった実用面を重視している傾向がある。 ミドルエイジ層の代替購入ユーザーと購入後数年ユーザーとの間で購入動機に大きな差はない。 [2]二輪車の環境性 全体では6割の回答者が二輪車の環境性は優れていると考えており、二輪車の環境性に否定的な回答者は約1割である。ノンユーザーに限ってみると、二輪車の環境性を優れていると考える回答は約4割強に落ち込む。一方で、「分からない」という回答が半分近くにのぼり、二輪車の環境性に否定的な回答者は約1割程度となっている。 二輪車の環境性に対する認識を持った時期については、全体では「5年以上前から」38.1%が最も多く、次に「つい最近」29.2%となっている。 [3]二輪車の駐車場 居住地における二輪車駐車場の整備状況に関する不満点・満足点を見ると、東京および大阪周辺など都市部において「駐車場が少なく、いつも駐車に困っている」という回答が目立つ。 よく訪れる地域についても、特に駐車に困っているユーザーは東京(特に23区西部)および大阪市といった都市部に集中している。
(3)二輪車販売店に関する調査(雰囲気・店舗・情報提供・店舗での取り組み・接客・スタッフ対応について) [1]<二輪車販売店に対する調査> 【雰囲気】 購入時、メンテナンス時ともに、最も重視しているのは「信頼できる雰囲気」次いで「一人・女性でも入りやすい雰囲気」 【店舗自体】 購入時、メンテナンス時ともに、最も重視しているのは「整備内容のしっかりした説明」次いで「きめ細かな接客」。 【情報提供】 購入時では、最も重視しているのは「店舗のホームページ」。 メンテナンス時では、最も重視しているのは「定期整備の案内」。 【取り組み】 購入時では「価格・諸費用の明確な表示」。 メンテナンス時では「技術力の高さ」。 【接客・スタッフの対応】 購入時、メンテナンス時ともに、最も重視しているのは「分かりやすい説明」。次いで 「商品自体についての知識」「丁寧な言葉遣い」。 [2]<ユーザーに対する調査> 【雰囲気】 「信頼できる雰囲気」「一人でも入りやすい雰囲気」が購入時・メンテナンス時とも重視度に対して満足度が低い。 【店舗特性】 「整備内容のしっかりした説明」が購入時・メンテナンス時とも、重視度に対して満足度が低い。 【情報提供】 購入時・メンテナンス時共に多くの項目でユーザーの満足度がユーザー重視度を上回っているが、「店舗のホームページ」と「定期整備の案内」についてユーザーの重視度が高い。 【取り組み】 「価格の安さ」についてはユーザー重視度とユーザー満足度の差が最も大きい。 【接客・スタッフの対応】 購入時・メンテナンス時共に「分かりやすい説明」「商品自体についての知識」がユーザーの満足度が重視度に比べて低い。メンテナンス時にはそれに加えて「運転・カスタマイズに関する知識」がユーザーの満足度が重視度に比べ、比較的低い。 |