平成22年度「環境の日」及び「環境月間」行事実施要領
平成22年4月 環 境 省
1 背景 環境の日、環境月間の由来は、昭和47年6月5日から開催された国連人間環境会議まで遡ります。 国連は国連人間環境会議での我が国の提案を受けて、毎年6月5日を「世界環境デー」と定めました。世界各国では、この日に環境保全の重要性を認識し、行動の契機とするため各種行事を行っています。 また、平成5年11月に制定された「環境基本法」においては、6月5日を「環境の日」と定め、国、地方公共団体等において各種の催し等を実施することとされています。 これらを踏まえ、我が国では、昭和48年度から平成2年度までは6月5日を初日とする一週間を「環境週間」とし、平成3年度からは6月の一か月間を「環境月間」として設定しています。
2 平成22年度の「環境月間」について (1) 地球温暖化という人類の生存に関わる脅威に対して、世界が立ち向かおうとしております。我が国では、2020年に、温室効果ガスを、1990年比で25パーセント削減するとの目標を掲げました。政府では、地球と日本の環境を守り、未来の子どもたちに引き継いでいくための行動を、「チャレンジ25」と名付け、あらゆる政策を総動員して、国民の皆様と一緒に、地球温暖化防止を推進しているところです。 また、本年10月には、愛知県名古屋市において生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が開催されます。生物多様性の危機が叫ばれる中、世界的にも注目されているこの会議を議長国として成功に導き、これを契機に生物多様性を守る取組を国内外で強化していきます。同時に、魅力的な国立公園づくりや人といきものが共生できる関係づくりに取り組みます。 厳しい資源制約のある我が国において持続的な発展を目指すために、「循環型社会」の構築が不可欠であります。循環型社会形成を推進し、社会全体の資源効率性を高めることにより、社会全体の温室効果ガス排出抑制にも結びつけ、これにより、意欲と能力のある事業者を育て、廃棄物の発生抑制、リユース、リサイクルの3Rを強化します。 加えて、環境教育、環境分野と福祉や開発など他分野との連携、学校教育や社会教育、地域づくりを通じた人づくりを推進していきます。 (2) このように、環境省では、「持続可能な社会」の構築に向けて、「低炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」の構築に向けた統合的な取組を推進していますが、平成22年は、それぞれの主体が具体的な行動を広く実践していくことが求められています。 そこで、平成22年度の「環境の日」を中心とする「環境月間」においては、以下に重点を置き、環境保全活動の普及、啓発に関する各種行事等を実施し、国民一人ひとりが自らの生活・行動を具体的に見直していくきっかけ作りを目指します。 ・行動することを重視する 国民や企業など、各主体の環境保全のための具体的な行動を起こしてもらうことに重点を置く。
・環境政策・取組への理解と参加を進める 環境に係る諸課題に対応し、各主体の活動を促進するよう取り組んでいる国内外の政策について、その必要性や効果を理解してもらい、政策実施への理解と参加を得る。
・科学的な知見を身近なレベルで理解してもらう IPCCでの科学的議論を始め、環境問題の科学的・社会的知識を、身近な側面で理解してもらい、より具体的かつ効果的な行動の促進、行動の継続につなげていく。
・課題間のつながりを大切にする 各主体の行動全体を環境そのものをよりよいもの、ひいては持続可能な社会作りにつなげていくものとなることをめざす。 3 実施方針 (1) 実施期間 (1) 環境の日: 6月5日 (2) 環境月間: 6月1日から30日までの一か月間 (2) 実施主体 環境省、関係府省等、地方公共団体、企業、NGO/NPO等、マスコミ (3) 行事等 「環境の日」及び「環境月間」の趣旨に沿った行事の例としては、次のようなものが考えられます。また、実施される各種事業について広く周知を図り、国民多数の参加を得るよう努めます。 ・意識の啓発:講演会、シンポジウム、セミナー、映画会等のつどい ・知識の普及:環境展、環境保全型商品の展示、低公害車フェア、施設の公開、工場等の見学 ・実践活動:エコ通勤等自動車から環境負荷の小さい交通への転換、エコドライブ実践、環境家計簿、クールビズ(冷房温度の適正化)等地球温暖化の防止に手応えを得られる活動、省エネ機器の買い換えなどのエコ商品選択の推進、循環型社会形成の推進に資するレジ袋削減等をはじめとしたリデュース・リユース・リサイクル活動、不法投棄監視活動、一斉清掃活動(海岸を含む)、植樹等の地域美化運動、自然観察会等自然に親しむ野外活動 ・顕彰:環境保全功労者、環境保全作品等の表彰 |