●点検整備がディーゼル黒煙の低減に大きな効果
●黒煙測定車両3,330台、21台に整備命令書交付、迷惑黒煙通報件数156件
国土交通省は、昨年6月及び10月を重点実施期間として「ディーゼルクリーン・キャンペーン」を全国的に実施し、その成果をまとめた。
1.街頭検査結果(黒煙)(平成19年6月及び10月に検査を実施)
重点実施期間中における街頭検査においては、全国で3,330台のディーゼル車について黒煙検査を実施した。そのうち21台の車両に対し、整備命令書の交付を行った。
また、硫黄分濃度分析器による燃料に関する検査については、828台実施し、その結果、不正軽油(規格外の燃料)を使用する車両が10台判明したので、適正な燃料を使用するよう文書による警告を発した。
2.迷惑黒煙通報制度結果(平成19年10月末現在)
全国の運輸支局に迷惑黒煙相談窓口「黒煙110番」を設置し、一般の方から情報として寄せられた著しく黒い煙を排出している自動車のユーザーに対し、自主点検等の指導を行った。
平成19年4月から10月までの間に全国で156件の通報があり、車両が特定された148件の自動車ユーザーに対してハガキにより自主点検を実施するよう指導を行った。
3.事業者による点検結果
(1)整備事業者による入庫車両の点検結果
(1)平成19年10月中に車検整備のために入庫したディーゼル車46,691台について、整備後における黒煙の低減効果を調査したところ、黒煙濃度が10%以上の低減効果が認められた車両が18,208台(全体の39%)あった。点検整備がディーゼル黒煙の低減に大きな効果があることが確認された。
(2)平成19年10月中に点検整備(車検整備を含む)のため入庫したディーゼル車58,554台について、エア・クリーナの点検をしたところ、エア・クリーナの清掃・交換をした車両は、48,298台(全体の82%)あった。
(3)平成19年6月中に点検整備(車検整備を含む)のため入庫したディーゼル車49,017台について、燃料噴射ポンプの封印を確認したところ、噴射ポンプの封印が開封されていた車両が、2,073台(全体の4.2%)あった。
(2)バス事業者による自主点検結果(エア・クリーナ点検結果)
平成19年10月中にバス事業者(1,604事業者)が62,800台について、エア・クリーナを自主点検したところ、エア・クリーナの清掃・交換を行った車両が、31,151台(全体の50%)あった。
(3)トラック事業者による自主点検結果(エア・クリーナ点検結果)
トラック事業者が重点実施期間中に122,625台について、エア・クリーナを自主点検したところ、エア・クリーナの清掃・交換を行った車両が、79,470台(全体の65%)あった。