●自動車が排出する黒煙とCO2を低減させる効果のある点検整備の励行について積極的な都民広報
●指定自動車整備事業者に対する固定資産税の免除
●都内における二輪車駐車場の拡充 |
東京都議会自民党主催による「平成28年度東京都予算等に対する要望」のヒアリングが平成27年9月2日(水)、東京都議会議事堂自民党総会室において開催された。
当日は自民党所属の都議会議員が多数列席するなか、西村健二会長理事長、市川豊彦副会長、鯉沼誠一副理事長、北田耕助専務理事が出席し、東整振都整商として3項目について要望を行った。
はじめに、宇田川聡史幹事長は「自動車整備業の皆様におかれては、日ごろより事業を通じて環境保全に取り組んでいただき感謝申し上げる。最近では、水素を活用した燃料電池車が登場しているが、現段階では製造工程や運搬の際に二酸化炭素を排出するなど、様々な課題を抱えている現状にあると感じている。自動車整備業を取り巻く状況としては厳しい状況であると認識しているが、そのような状況を伺いながら都政へ反映させてまいりたい」と述べた。
今回の要望にあたり、西村会長理事長は「自動車税納税通知書の封筒による自動車の点検整備促進のための広報活動については、先生方のお力添えにより平成23年度の納税機会より継続的な実施をいただいていることにお礼を申し上げる。東京都においては、2020年に開催されるオリンピック・パラリンピックの開催を控え、道路をはじめとしたインフラ等の整備も急ピッチで進められているところであるが、国内をはじめ世界各国からのお客様への輸送を担う自動車の役割は大変重要であると認識している。その自動車運行に対しての安全・安心を担う私ども自動車整備業の責務は重大であり、改めて点検整備の確実な実施の必要性を認識しているところである。自動車の安全・安心の確保に欠くことのできない「点検整備実施の実効性向上」のため、引き続き東京都における広報等の活動についても更なるお力添えをお願いしたい」と述べた。
要望事項の要旨説明後に行われた質疑応答において、栗山欽行議員は「自動車整備事業者より自動車の灯火検査に関する基準が改定されたが、検査機器メーカーの方で対応機器(ヘッドライトテスタ)への対応が間に合っていないと聞いているが現状を伺いたい」と質問があったほか、髙橋かずみ議員は「二輪車の駐車場拡充の件については、駐車場設備を管轄する東京都道路整備保全公社を通じて拡充に向けた取組みを行っているところであるが、更なる拡充の必要性を感じていることから更なる働きかけを行ってまいりたい」と述べた。堀宏道議員は「自動車整備業界においても人材の確保が困難となってきているとのことであるが、若者が自動車への興味関心を持つことが重要であると考えている。人材の確保に関しては、未来への構築のためにも今後取り組んでいく必要がある分野であり、必要に応じ要望していただきたい。また、女性労働力の活用や現状について伺いたい」と述べた。
また、鈴木章浩議員からは「自動車ユーザーのなかには『車検』と『点検整備』の違いについて認識されていないケースが多いと聞いている。点検整備の実施は自動車の安全確保のために重要であるから、業界としても積極的な広報活動をお願いしたい。また、自動車ユーザーにおける定期点検整備の認識について、データなどがあれば伺いたい」との質問があった。