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2007/11/12最近の話題

国交省、平成18年度自動車のリコール届出内容を分析

 国土交通省は、平成18年度の自動車リコール届出内容とその傾向を分析し、その結果を公表した。

  発表された平成18年度の分析結果概要は以下の通り。



1.リコール届出件数は、300件(309件・3%減)であり、前年度より9件減少したが、特殊車の届出が50件あったことなどにより依然として高水準で推移している。
 リコール対象台数は、6,968千台(5,663千台・23%増)であり、過去最高の平成16年度に次ぐ台数であった。

2.車種(用途)別のリコール届出件数は、乗用車115件(117件・2%減)、貨物車69件(100件・31%減)、乗合車31件(46件・33%減)、特殊車50件(66件・24
%減)と前年度より減少したが、二輪車については、30件(24件・25%増)と増加した。

3.国産車については、203件(227件・11%減)、6,295千台(5,407千台・16%増)であり、届出件数は前年度より減少したが、対象台数は増加した。これは、生産開始から不具合発生までの期間が長くなったことにより、多くの車両が販売された後に届出されたため、対象台数が増加したためだと考えられる。
  輸入車については、97件(82件・18%増)、673千台(256千台・163%増)であり、届出件数及び対象台数はともに前年度より増加しており、特に対象台数の増加が著しい。これは、1届出で対象台数が455千台を超える二輪車の届出があったことが一因である。

4.リコール届出件数の内容を装置別に見ると、制動装置56件(50件・12%増)、動力伝達装置件52件(61件・15%減)、原動機45件(53件・15%減)、電気装置28件(35件・20%減)、燃料装置24件(38件・37%減)、車枠・車体22件(12件・83%増)、灯火装置20件(19件・5%増、かじ取装置18件(24件・25%減))、緩衝装置18件(23件・22%減)、乗車装置18件(11件・64%増)、走行装置15件(16件・6%減)、排出ガス発散防止装置7件(2件・ 250%増)の順となっている。

5.国産車の不具合発生原因は、計に係るものが161件(202件・20%減)で全体の69%(73%)を占め、製造に係るものが72件(75件・4%減)で全体の31%(27%)となっている。設計に係る不具合の要因では、評価基準の甘さが全体の36%(36%)と最も高くなっている。
  平成14年度の割合と比較すると、設計に係るものが55%から69%に増加し、製造に係るものが45%から31%に減少している。

6.国産車の生産開始から不具合発生までの期間は、平均42.9ヶ月(37.1ヶ月)であり、前年度よりやや長くなっている。
  また、平成14年度の平均27.2ヶ月と比較すると大幅に長くなっている。これは、比較的初期に発生する製造に係る不具合よりも、長期間の使用により発生する設計に係る不具合が増加したためであると考えられる。

7.国産車の不具合の初報からリコール届出までの期間は、平均16.5ヶ月(24.6ヶ月)であり、前年度より短くなっている。これは、三菱ふそうトラック・バス?による過去の案件処理の影響が少なくなったためであると考えられる。
  一方、平成14年度の平均9.2ヶ月と比較すると長くなっている。これは、原因究明に時間を要する設計に係る不具合が、製造に係る不具合に比べ増加したためであると考えられる。
(注)カッコ内は、前年度の数字又は前年度からの増減を示す。



【関係リンク】
 ■平成18年度自動車のリコール届出内容の分析結果について(国交省リンク)

【参考資料】
 □リコール届出内容の分析結果
 □参考資料

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