さて第3回目は、エンジンオイルについての勉強です。
エンジンオイルとは
エンジンは金属製の部品でできており、車を走らせる動力を発生させるためにガソリンなどの燃料を燃やしています。
エンジンの内部では、部品が高速で動くことから摩擦の発生や、燃料を燃やすことで高温になるなど、様々な力や熱が発生しています。そのため内部の潤滑や冷却が十分に行われないと、エンジンのオーバーヒート(過熱しすぎてエンジンが正常に機能しなくなる状態)や、異常に加熱された部品同士が溶けて固着してしまう「焼き付き」を起こしてしまうおそれがあります。
エンジンオイルはこの「焼き付き」などの発生を予防するためにエンジン内部の潤滑や冷却、部品の錆付きの防止、燃料を燃やした際に発生するススの洗浄、部品同士の密閉性を高めてエンジン本来の性能を維持するなど様々な役割を担っています。
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人間の体に例えて、心臓がエンジン、そして血液がエンジンオイル、と思って頂くとわかりやすいかもしれません!
血液がドロドロになって、血管が詰まると、心臓は止まってしまいますよね…
エンジンも同じです。
エンジンオイルが汚れてドロドロになると、オイルが循環せず、焼き付きを起こしてしまいエンジンが止まってしまいます!
そうなると大掛かりな修理が必要になりますし、最悪エンジン交換になってしまうそうですよ。
エンジンオイルってとても重要なものなんですね~。
エンジンオイルは定期的な点検や交換が必要です。
今回は、その点検の1つとして、「量」の見方について、教えて頂きました!
では早速!
まず、車を平らな場所に停め、エンジンを停止させます。
エンジンが冷えるまで待ちます。
前回も少し触れましたが、この車はプラグインハイブリッドです。
エンジンルームの中には、エンジンと電気モーターの2つがあります。
エンジンオイルを見るときは、左側のエンジンに注目!
さらに
〇部分に注目すると…
白色の「わっか」状のものが見えますね。
(色は車種によってオレンジ色や黄色など様々です)
これが、エンジン内のオイルの量を確認するために先端に印を付けた棒状のもの=「オイルレベルゲージ」です。
ちなみに私の車のオイルレベルゲージはオレンジ色でした♪
車種によって若干の違いはありますが、オイルレベルゲージはエンジンのそばにある場合が多いです。
そしてオイルレベルゲージを引っ張り出すと…
結構長いんですね~。
まずはオイルレベルゲージの先端についたオイルを、キッチンペーパーやぼろきれで拭います。
そして再度、オイルレベルゲージを差し込みます。
このとき最後までしっかりと差し込みます!
そしてまたゆっくり引き抜いて…先端に注目!
オイルレベルゲージの先端に、ポチっと点が2つあります。
上がオイル量の上限、下が下限です。
オイルがしっかりついているラインが、「オイルレベル」です。
このオイルレベルが、上限と下限の間におさまっていれば“量に関しては”OKです。
でも!
オイルの量がOKだからといって、これですべてOK!とは限りません!
エンジンオイルは走行を繰り返すうちに減っていったり、汚れていったりします。
また、車を長い間動かしていなくても、オイルの劣化は進んでいくそうです。
何故車を使っていなくても、オイルの劣化が進むんだろう?
工場長さんに聞いたところ、
「車を動かさない間でも、オイルは空気中の湿気により水分を含んでしまいます。エンジンに熱が入らないと、その水分を蒸発させることができず、エンジン内部の錆の発生やオイルの寿命低下を招くほか、エンジン性能が低下してしまいます」
とのことです。
そうか…
ですので、量が十分に残っているから、とか、しばらく車に乗っていなかったから、安心!という訳ではないのです!!
さて、作業としては、オイルの量のチェックができたら、オイルレベルゲージをしっかり最後まで押し込んで完了です♪
では、適正な交換時期とは…?
★オイル交換の時期について
オイルの劣化状況を自分で判断するのは、実は難しいのです…
色だったり、触ったときのザラつき具合だったり…
慣れていないと判断が難しいのです…
そこで、走行距離や期間をひとつの目安にすると管理しやすいそうです。
例えば、半年に1回交換する、又は5,000キロ走るごとに交換する…など!
車種やオイルの種類、走行状況にもよりますので、これはあくまで「目安」です!
いつもより遠くまで走った、とかサーキットでスポーツ走行をした、などというときは早め早めの交換をオススメしているそうです♪
また他の目安として、オイル交換の時期に関しては、普段利用している自動車整備工場等からご案内が届いたり、中にはモニタに交換時期が表示される車種もあったりしますよね。
交換は、自動車整備工場へお願いなどするなどして自分でしっかり管理しましょう。
でもオイルに関連した故障のシグナルとして
・オイルの警告灯が点灯している
・エンジンがかかりにくい
・エンジンから大きな音がする
・アイドリングの不調(アイドリング:エンジンをかけたままの状態のこと)
・駐車時に地面にオイルがにじむ
・オイルから焦げくさい臭いがする
などが感じられたら、ご利用されている自動車整備工場へすぐ相談に行った方がいいと思います。
次回は、整備工場でのオイル交換風景と、オイルの種類などについてお送りしたいと思います♪